4日目後半 |
(参考 屋久島の地図) 温泉を出てから向かったのは島の南の方。 登山に関しての情報を仕入れたかったからね。 西側は保護区域で集落がないからそちらに向かったんだけど、風がどんどん 強くなってくる。 空は相変わらずの晴天だし、温泉入ってる時はそれほどでも なかったのになぁ。 ただこれはおそらくこの島の地形故。 ここは島というより、海に山が浮かんでる感じなので、島の東西南北で 天候も風向きもその強さも違う。 ほら「山を越えると天気が変わる」とかいうでしょ? あんな感じ。 それにしても温泉でも話題に出たけど、明らかに台風ってな渦巻いた メチャメチャでかい雲がどんどん近づいてくるなぁ。 天気図で見たことはあるけど、こうして実際自分の目で見るとなんだか 感激(笑) 風が強く、バイクがあおられて結構怖いけど(笑) なんて事を考えつつしばし走り、尾之間にあるラーメン屋にて昼食。 あんまラーメン好きじゃないけど、ここしか店しらんし。 (昨夜入ったこの近く温泉に広告が出ていた) ここで宿もやってるみたいだけど、屋久島には旅人宿があるようなんで そっちいくからいーや。 さて、メシも喰った事だしこれからどうしようかねぇ。 さすがに台風が接近するなかテント張る気はないし、情報集める為に 走り回るのも風にあおられて危ない。 そこでOさんにも勧められた近くにある滝巡りをすることに。 台風に伴う雨の後の方が迫力出ていいかとも思ってたけど、二回 行けばいいことだしね(笑) まず向かったのは尾之間から少し東に行った所にある千尋の滝。 「せんじん」ではなく「せんぴろ」な所がポイント(笑) でかいね、うん、でかい!! ……以上。 すまん、ついてすぐに雨が降り出したんで焦って戻ったんで。 (実際でかいけど名前負けしてるなぁとも思ったけど(笑)) そしたら100m位離れた駐車場は雨が降ってないし。 なんじゃそら!(笑) あれか。 これが「屋久島では毎日どこかで雨が降ってる」ってアレか。 ……でもちょっと極端じゃないの? つーか通り雨だったかもね(笑) ともあれいまいちだなぁという感想しかもてず、すぐに立ち去ったダス。 次に向かったのは千尋の滝の下流にあるトローキの滝。 ここの滝は珍しく、海に直接注ぐ滝で日本でも数本しかないそうな。 以上!(またかい でも実際それだけでしかない滝にしか思えなかったダス。 入り口もわかりにくかったしね。 ここでは滝より、滝の駐車場も兼ねた道の駅のような郷土物産館で 収穫があったダス。 知り合いからのメールで土産に絵はがき買ってきてくれ言われてたんで 入ったんだけど、コレを知れたのはでかかったね。 島に居る間に絶対に訪ねようと思ったダス。 さて、ここの物産館でまったりした後で最後の滝として向かったのは 道を戻って栗生の北西にある大川の滝。 こちらも「おおかわ」ではなく「おおこ」と読むのがポイントだ(笑) 正直二本連続で自分的にははずれの滝だったからあまり期待して なかったんだけど。 スゲー!デケー!!キレー!!! な、なんじゃこら…… 千尋の滝と違って滝壺まで歩いて近づけるってのもあるけど、それだけじゃ ないなぁ。 なにかが確実に違う。 滝を見るの好きだけど、こんなに感動したのは初めてかも。 正直強風の中走ったりして疲れてたけど、一気に疲れが取れた気分。 気も張っていたけど、それもゆるゆると弛緩していくのが分かる。 いまこうして書いていて思うに「癒されて」いたんだろうなぁ。 このときはただひたすら感動して、ずーっと眺めたり、岩よじ登って 滝壺近くまでいったり、岩の上で寝ころんで眺めたり。 思う存分堪能してたダス。 あぁ、来て良かったなぁ…… 大川の滝を出たのは15時をとっくにまわった頃。 幸いまだ台風の影響は強風以外はないけど、そろそろ時間的にも 丁度いいから宿屋へゴー。 目指したのは枕流庵という宿屋。 ツーリングマップルに「旅人大歓迎の宿 (中略)一泊二食5630円」と 出ていたんでね。 んが、ちっと迷いつつもたどり着いて見れば今日は満室とのこと。 よく考えれば分かることなんだけど、こんな天候だからみんな宿に 入るもんなぁ。 つーか、予約の電話くらい入れろや、オレ(笑) 「基本はキャンプ。宿は飛び込み」っつー自分のやり方が今回は仇に なりましたな。 だからといって改めるつもりあまり無いけど(笑) しゃーないんで昼飯喰った所にいって聞いて見ることに。 食べてる時予約確認の電話とか掛かってたのに、まるっきり知らんぷり してたから恥ずかしかったけどね(笑) 近くにYHもあるけど、YHはいまいちいい思い出がないからね。 そんな訳で尾之間のラーメン屋に戻り聞いてみたら空いてるとのこと だったので一泊することに。 ちなみに料金は男女別相部屋の素泊まりでえ〜〜っっと。 2500円くらいだったね。 (なを、やっぱりお店の人に覚えられてた。 結構目立つ格好してるからなぁ(笑) さすがに「泊まりたかった宿が埋まっていたから、その気は無かったけど 戻ってきました」とは言えなかった(ひでぇ事言うな、おい(汗))んで、適当に ごまかした(笑)) ともあれ宿を確保して一安心。 早速部屋に行くと他に宿泊者がいるらしく荷物はあるものの、人は居ない。 そんな訳で暫く荷物を整理したり、一人寂しくぼーっとしたりしてから温泉へ。 大川の滝でずいぶん癒されてたけど、やっぱ疲れを取るのは温泉に 浸かるのが一番だからね♪ しか〜〜し。 昼間晴天の中素っ裸で2時間近く過ごしたおかげで全身かなりの日焼け。 日焼けによる火傷の二歩手前ってな感じ。 故に(昨日も書いたけど)ここの温泉はかなーり熱いので浸かる事は 出来まへんでした。 (つーか体洗う事すら困難だった(涙) この後しばらくの日数服を着てるだけで痛かったし、風呂も同様。 あの得がたい出逢いの代償と思えばなんでも無かったけど、辛い事は 辛かった) 予想に反して苦行だった(笑)温泉から戻ったのが17時過ぎかな。 少し早めだったけど昼間と同じ店で食事に。 近くの店が載ってる手書きの地図貰ってたから他の飲食店でも良かったけど やっぱ泊まってる以上行くのが礼儀かなと思ってね。 「やっぱり食べれるけど、ラーメンはいまいち好きじゃないなぁ」 なんて思いつつもマスターとお話。 店が開いたばかりだったので私一人しかいなかったから話出来たんだよ。 で、このとき結構色々話したんだけど、一つ心に残ったのが 「取りあえず日本を制覇したいんですよ。 だから外国はそれからかな」 「逆だよ、逆。 年取ると言葉が分からなかったり食事が違うのって辛いからね。 若いうちは平気だから外国いって、日本は歳くってからのほうがいいかもよ」 という会話。 言われてなるほど、と思ったなぁ。 そういう考え方もあるか、って。 うん、これは一つ勉強になったね。 ただ今は外国よりも国内に興味あるから当分行かないだろうけどね(笑) まぁ、そんな会話を交わして食事を終え、隣接してる宿に戻る。 と、同室の男性がいたので挨拶してから「語り」スタート(笑) この人は東京の男性で去年の秋に結婚した奥さんと屋久島に移住したいと 話してくれた。 くつろげる場所を作りたいんだ。 喫茶店開いて、手作りの小物を売ってね。 そのための実地調査に来ていて、島の人に話を聞いたり役所に行ったり 工芸品店に行って話を聞いてるんだ、って。 夢を実現すべく現実を見つめ具体的に動いてる。 そんな彼はどこか不安げで、でも、どこか自信にあふれている。 そういう感じを受けた。 はにかみながらもきらきらした瞳で話してくれた。 話を聞いてね。 去年の偶然見つけた、あの場所を思い出した。 きっとこの人ならあそこに負けない。 そんな場所を作れるだろう! 繰り返そう。 夢を実現させるために 現実として見つめ 具体的に動いている。 そんな一人の仲間に出逢った。 正直ここには来るつもりは無かったけど来て良かったよ。 そんな風に思っていたところ実は密かに恐れていたある質問をされる。 「キミは何かやりたいことあるの?」 と。 こうして夢を持った仲間に出逢うといつも我が身を省みて少し情けなく思う。 探してる途中とはいえ未だ具体的な事はなにももてない自分にね。 でもこうして話していて感じるのは小さな引け目と大きな勇気。 「オレもいつか見つけたならば……」 とね。 そんな事を話し、 「だから今は探してる途中なんですよ。 それが見つかるまではやりたいことをやりたいようにやろうと思って。 投げやりな意味じゃなくて。 我慢したりかっこつけたり言い訳しないで、ただただシンプルに行こうと。 そんな風に思ってるんですよ」 とまぁ、こんな事を話してたダス。 その後彼は食事と入浴に行き、私はラーメン屋で聞いた登山の情報を基に 今後の予定をたてたり、一人ぼーっとして時間を過ごし。 23:30頃就寝。 今日は濃い出逢いが出来たなぁなんて思いながらね。 (総走行距離 約932q) |