18日目 |
六時頃目が覚め六時半頃起きだし出発は七時半。 いつもの挨拶を交わしてね。 まず、今日向かった先は曽木の滝。 菱刈の西、約5キロくらいの所かな。(参考地図) 阿蘇のキャンプ場で仕入れた情報の一つでね、結構凄い滝らしい。 何回か言ったけど、滝って好きだからね。 期待してゴー。 昨日に引き続いての山中の快走路を気持ちよく走る。 はー、幸せ。 ところがアクシデントはこういう時を狙ってくる。 この時は結構気温が高かったので、上着の前を大きく開けて走って いたんだけど、その開いた部分になにかがバチン!とぶつかってきた。 「虫かよ。いってーなぁ」 とぶつぶつ文句をいいつつも大して気にしてなかったんだけど。 チクッ。 いたたたたたたたた。 いってえってえええ(涙) いや、さっきぶつかってきた虫ね。 どうも上着の中に入り込んでしまったらしくて脇のあたり刺されたのよ。 んで、あわててファスナーを全部外してTシャツもまくり上げて追い出そうと したけどもう一回チクン! いってええええええええええええええええ。 勘弁しろ〜と思いつつ、ようやくその時点で全部外してまくり上げ終わり、 どこかに飛んで行ったらしくその後はもう刺されなかったんだけど。 痛かったわー(涙) 結構腫れて、一週間以上引かなかったよ。 当然この後はファスナーは上まできっちり締めてダス。 やれやれ……と、この時は思っていたんだけど。 後から思えばこれは告げていたのかも知れない。 この日襲いかかる恐るべき苦難を。 な〜んて事を微塵も思わず先に進み、出発してから小一時間くらいかな。 曽木の滝に到着。 曰く 「東洋のナイアガラ」 ……大げさな表現ですなぁ。 まぁ、気持ちは分かるかな、うん。 確かに一見の価値はあると思う。 ただ大川の滝の洗礼(笑)を受けた後だからさぁ。 一見の価値はあるけど、オレは二度はいいかな(をい) (そういやアガリスクの原産地らしいよ。それっぽい看板があったし) つーことでさほどおらず出発。 さて、ここでそもそもの予定を少し話させてもらうと。 去年の道をまた走るのもいいかなと思ってたんだよ。 つまり鹿児島から北上してえびの、人吉、高千穂で阿蘇、と。 季節が違う、かつて通った同じ道。 どんな感じかなって思ってね。 それが台風の影響で出来なかったのは既に書いたから分かるよね。 そこでね。 こう考えたのよ。 「じゃあ、逆に走ってみようか」 と。 えびのにいって鹿児島に降りて、宮崎行き、と。 こんな感じに考えていた。 (まぁ、曽木の滝に行ったんで完璧にはもう無理だけどねw) そんな訳で次に向かったのはえびの高原。 適当に道を選んで一つ山を越え(これがまた狭い山道で、だからこそ そこの地元に来ている感じで良かったのだけれど)えびの市街に行き、 そこからえびの高原へ。 ついてまず思った事 「う〜〜ん、ま〜さ〜に夏の高原そのものだ」 かつて来た時は雪景色だったからよけいにそう感じるのかも知れないけど、 おそらく一般的に思い描く高原地帯そのものだったです。 あのときは真っ白だったなぁ、と思いつつ辺りをしばし探索。 うん、多分普通の人はこっちしか知らないんだろうけど、私にとってはなんだか 凄く新鮮でした。 そんなこんなで楽しんで、出発したのはお昼少し前。 ご飯はもう少し進んでから食べようと思ってね。 んで、ルートを少しだけ変更。 ちょっとだけ大回りする、さらに緑が多くあるだろうコースをとったんだけど。 そこで”マシントラブルその壱”が襲いかかる。 なんかね。 リアブレーキの感触がおかしいとは思っていたのよ。 勝手にブレーキがかかってしまって、進みにくいし。 そしてふと気がつけばリアブレーキから煙が出てるんですが(滝汗) おいおいおいおいおいおいおいおい…… でもそのときはね、しばらく放置したら普通に戻ったんでそのまま 出発したんですよ。 この時は混乱していてオーバーヒートでも起こしたんだろうって。 冷めれば普通に動くんだろう、と。 バイク屋を見つけてすぐに見てもらおうと思って進んだんですよ。 いやー、木漏れ日の中を走るのって気持ちいいなぁとか無理矢理気分 転換してね。 (後から思えばタダの現実逃避なんだけど) ところがしばらく走るとまたダメ。 なんつーか、後ろに引っ張られるように止まってしまって。 しょうがない、さっきみたいにまたしばらく時間をおこうか呑気に構えて いたんだけど。 ここで”マシントラブルその弐”が発動。 キーを回してもメーターのランプ類が全然つかないんですが。 (つまり電気がまったくつかない状態) ブレーキの方はしばらく待てばなんとかなるけど(と、この時は思いこんでた) こっちはそうは思えない。 それに何より、リアブレーキは最悪無くてもなんとかなるけど、電気がなければ エンジンかからねーから全くうごけねーよ…… もー、困って困って静岡のバイク屋のおやっさんに電話で救援要請。 したらヒューズが飛んだんじゃないか、と。 こう言われてね。 場所なんか全然知らなかったから電話で指示をもらってヒューズを探し、 なんとか付属のスペアを交換。 これにより電気系統、復活。 良かった良かったって事で再出発。 スピードを落とし、途中で止まったりしてだましだまし何とか前へ。 バイク屋はどこじゃあああああ。 相変わらずリアブレーキは変だ。 ペーパーロックでも起こしたかのようにスカスカになったかと思えば、 1oたりとも動かんぞ!!ってなぐらいにガチガチになる。 頼むからバイク屋まで保ってくれよ〜〜〜〜〜。 そう願いつつなんとか家が多くなってきた辺りで気がついた。 まるで火がついたかのように煙が吹き上がってるんですが(超滝汗) 慌てて路肩にバイクを停めたけど、煙は全然止まらない。 こら、アカン。 こうなったらリアブレーキを外してしまおう。 そう思って荷物を始めて降ろし、冷めるのを待つ待つ待つ。 その段階でようやく気づいた。 リアブレーキ本体を停めている二本のボルトの内、一本が外れていて その外れた間にブレーキホースが挟まっている。 そしてブレーキ本体がホースを絶賛圧迫中。 ペーパーロックを起こしてると思ったのも、ガッチガチにブレーキが 効いていると思ったのも、どっちも正解。 圧迫される事によって常にブレーキを、しかもかなりの力でかけて いたのと同じ状態になっていたのだ。 これか……と気づいてみても後の祭りがピーヒャラドンドン。 ブレーキホースが裂けてしまいブレーキオイルがドクドク流出していた。 (煙を出していたのはこのオイルね) これでブレーキは完全にアウト。 自らのうかつさと確認不足が招いたこの事態。 残りの日数があと僅かになっていたと言うことと、フロントブレーキでは 無かった事だけが明るい材料かな。 そしてこれ以上はもう悪くならない。 (これもまた勘違いだったんだけど) ならばこのまま先に進もう。 (なぜかバイク屋が全然見つからなかったってのもあるけどね) もっともリアブレーキが無くなったんだから、最短距離を通ってね。 そんな訳でまっすぐ進み、14時過ぎ頃に隼人市に到着。(参考地図) 遅めのメシをコンビニの前に座り込んでむさぼりつつ今後の予定を検証。 ホントは鹿児島市にあるOさんに教わった温泉に行きたい所ではあるけど、 距離と時間を考えると無理。 このまま宮崎まで走れば今夜のフェリーに間に合うけど無意味。 なにより、今度は晴れた日南海岸を走ってみたい。 ならば距離的には桜島でいつもの温泉に入って垂水の近くにある キャンプ場で泊まるのが丁度いいだろう。 よし、決定。 と言うわけで再スタート。 桜島の温泉に関しては三日目に書いたのと同じ場所だからいいよね。 つかここからは特に無かったんで簡略化していくよ。 結果的に垂水ではなくさらに南下して鹿屋市の霧島ヶ丘公園キャンプ場へ。 キャンプ場についたらログハウスに4家族ほど先着が。 うるさいだろうから、と管理人が気を利かせてくれて、少し離れた所の公園に テント設営。 静かでいいけど、公園に遊びに来た人たちがいて少し恥ずいんですがw まぁ、すぐにいなくなったからいいんだけどね。 買い出しに行ってから夕焼けを楽しむ。 北は青、西は赤。 そして南と東は紫色という、なんとも色鮮やかな空の色。 夕焼けを見たくて、よさそうなここにキャンプしたんだけど、大正解。 さいっこー。 しかもこの日はとてつもなく月が綺麗でね。 晴れ渡った夜空に浮かぶ、真円に近い柔らかな光を放つ月。 今宵は九州最後の夜。 風雨来記のサントラをBGMに酒を呑んで月を眺めつつ今回の旅を想う。 いいことがたくさんあったし、最後の最後になって悪い事もあったなぁ。 自分が悪いんだけどさ。 ま、そんな事より今回もいい出逢いがたくさんあったなぁ。 それがあったから、うん。 今回もいい旅だったよ。 ってまだ終わってないんだけどw さ、明日に備えて寝ますか…… 本日までの総走行距離 約2986q |