「秘密戦隊ゴレンジャー」
■オープニングテーマ「進め!ゴレンジャー」   一般にはエンディングテーマの「バンバラバンバンバン♪」が有名ですが、 「♪真っ赤な太陽」で始まるこのオープニングは、決して恋の季節などではなく、佐々木功と堀江ミッチという この時代を代表するアニメ&戦隊ソングの二大巨頭がカッコよくデュエットしている秀作でございます。 コーラスはコロムビアゆりかご会。 内容は至って明解、ゴレンジャーが象徴する5色を、歌の中に組み込んであります。   が、   これが決してスマートに成功しているとは言いがたいというのがこの曲の最大の魅力です。   例えば、  真っ赤な太陽 仮面に受けて  願いはひとつ い空  黄色い砂塵 渦巻く街に」   ここまでは文句無しにかっこいい。しかしその後の、    「ピンクの頬の 五人の戦士  吹かせの明日の風を (ゴー ゴゴー)」   …ピンクの頬の五人の戦士。   いや、健康そうではありますが。 「ゴー!(いさお) ゴゴー!(ミッチ)」という掛け声も、この展開だと風が吹いている音ともとれる。   ちなみに二番ではピンクの花の五人の戦士。乙女チックな戦隊です。   カラオケでは、一人で歌うのは大層難しい。1オクターブの違いを行ったり来たりしなければなりません。 ささきいさおの渋い声も、ミッチの張りのある声も、 どちらも本物に近付けて歌おうとすると大変気合いを要する作業なので、やはり最低二人で歌いたい。 DAMなどではちゃんとデュエットソング扱いになっています。とかとか出ています。  

ジャッカー電撃隊
■オープニングテーマ「ジャッカ−電撃隊」   なんというか、こう、カラオケとかで物真似を始めると、中途半端でいられない曲ってありますね。 それの親玉みたいなのが、まさしくこの曲です。   まず、いきなり囁き系から始まる。   「(ジャッカー ジャッカー ジャッ・カー)」   そして「テレレン♪トロロン」という短い間奏を挟んで、   「スペード ダイーヤ ヘイヘイヘヘイ  ハートに クラーブ ヘイヘイヘヘイ    ゆくーぞー コバックー    つっこめ つっこめ つっこめ つっこめ ヘイ!  フォアカードーーーー   (ジャッカー)」   盛り上げた後、また囁く所へ帰結する。 かっこいい。 しかし、肝心の盛り上がり部分が、  つっこめ つっこめ つっこめ つっこめ ヘイ!   というのもどうだろう。   しかしカラオケでは、ささきいさおの物真似は無論のこと、 この「ヘイ!」の部分に全てを捧げるつもりで歌うといいです。 それから「ヘイヘイヘヘイ」の部分はそのまま歌わずに、 「ヘイヘイイェイイェイ」と、あえてアレンジを施すと逆にそれっぽくなるのが不思議です。   「ジャッカー」と囁く所も、大変気持ちがいい。   更にサビの部分、   「ジャーッカー ジャーッカー   四人のサイボーグー   ジャーッカー ジャーッカー   ジャッカーーーーー 電撃隊ーーーー   (ジャッカー)」   ここでは、「ジャーッ」と「カー」の間に、ちょっと音をハネ上げる、 なんというか「泣き」的な技法を使うと、更にささきいさお度が増すことでしょう。  

バトルフィーバーJ
■オープニングテーマ「バトルフィーバーJ」   早くも出ました。大ボスです。 この曲は素晴らしい名作でありながら突っ込み所満載という、色々な意味で非常に価値の高い曲と言えます。   まず、いきなりこう始まる。   「地球が 悲鳴ーをあげてーるぜー (バトルフィバー)」 わかりやすい危機感の表現、対象の擬人化、そして今までにはなかった「〜だぜ」口調。 斬新です。   「誰かがぼくらーを 呼んでるーぜー (バトルフィバー)」   そのくせ一人称が「ぼく」ときた。 ちなみに「ぼくらーを」の部分は、「ぼくらーををを」と歌っています。   「海を行く 空を飛ぶ バートールーフィーバー  五つの生命が 怒りにー踊ーるー」   怒りの余り踊っています。   そして間奏、「♪チャッチャッチャチャッ(ボゥン)」 ティンパニの音(ボゥン)は結構ポイントです。時代を感じさせる音です。   そしてここからがサビ導入部分ですが、この作品はヒーロー達の一人一人が象徴する お国柄というものがあり、各々「フランス、ロシア、ケニヤ、アメリカ、日本」という、 何だかワールドカップの試合を見るような組み合わせですが、 バトルフランス志田京介の特技が何故かフラメンコだったりと、混乱も見られます。   バトル・フランス 「Oui!」  バトル・コサック 「Da!」 バトル・ケニア 「ndiyo!」 ミス・アメリーカー 「Yeah!」 バートルー・ジャパーーーン 「オーーーーーー!」   ちょっと待て。 バトルジャパンの「オーーー」はどうだ。表記では「Oh!」となってるし。   これ日本語の受け答えか?   しかも、どう聞いても「アーーー」に聞こえるし。   でも「ハーーーーーーイ」とかならいいのかと言われるとそれはそれでヒーローソングとしてどうか、 という疑問が湧いて来るし。   頭をひねる視聴者をよそに、曲はグングンとオーラスへの盛り上がりを見せてゆきます。   「一人一人はー 小さいけれーどー   ひーとーつーにーなーれーば  ごらんー無敵だー」      うーん、「ごらん」。 現代の語彙からは消えてしまいつつある表現です。素晴らしく丁寧。「だぜ」系なのに。   「君も(君も) 君もぼくらのよーうにー  力合ーわーせろー バトルフィーバーーーJ!! (ボゥン)   力あわせろ。いい命令系です。   カラオケでは、必ず複数人で歌いましょう。一人ではあまりにも無茶です。 特に「バトルケニヤ(ンディオ)ミスアメリーカー(イエーイ)バートルージャパーン(アーーー)」の間には、 ほとんど息継ぎがありません。

電子戦隊デンジマン
■オープニングテーマ「ああ電子戦隊デンジマン」   歌っているのは成田賢。ちょっとダミダミッとしたヒネリ声が魅力です。   まず要所要所の、   「デンジマン、デンジマン…」   という、経文のような低いコーラスがかっこいい。   「誰かが助けを 求めてる  どこがで誰かが 叫んでる  急ーげー デーンジマーン デンジスパークだー  頭にきらめく 電磁ーメカー」   さあ、「バトルフィーバーJ」に見られた、「危機感の表現から入る」パターンです。 そして「頭にきらめく」とくる。凄い。そのままだ。確かにきらめいていた。   「戦いのー 海は牙でこーげー こーげー   悲しみのー 海は愛でこーげー アー」   牙で漕ぐのは大変だと思います。マンモスの牙でとかならどうにかなりそうな気もしますが、 まさか自分の牙で漕げとか無体を言うんじゃないだろうな。 犬歯が尖ってない人なんかはどうしたらいいのか。   そして私的にはエンディングの曲も一押ししておきたい。     ■エンディングテーマ「デンジマンにまかせろ!」   なんだかオープニングより知名度の高そうなエンディングです。 それはやはり印象の強さに勝因があるのか。   この曲、前奏の部分にちょっと気になる所があります。 「チャラッチャラー♪」という感じのカッコイイ前奏が流れ、「ダンダンダダン♪パー♪」と結んで、 よーし歌うぞ、と思った所へ、   「ブンベボンボボベーンボン」 「ブンベボンボボベーンボン」   という、なんだかよくわからない電子音が入る。 これは何でしょう。 まるでカラオケのメロディナビのようです。不思議だ。 そしてやっと歌い出し。   「振り向くな 振り向くな 振り向くな  君は 狙われているー  振り向くな 振り向くな 振り向くな  地球を侵す者たちにー」    命令の嵐です。 しかもどうやら、既に背後がヤバいらしい。   「どうするどうするどーうーするー 君ならどうするー どうするどうするどーうーするー 君ならどうするー」    そんな、矢継ぎ早にどうするどうする言われても。   「まかせるんだ 俺たちに 電子戦隊ーデンジマーン」   すぐ背後に敵がいるのに助かるもんなのでしょうか私達。  

太陽戦隊サンバルカン
■オープニングテーマ「太陽戦隊サンバルカン」   ここでフレッシュな風が到来します。 「若さ」を協調する連中のお出ましです。 エンディングの「若さはプラズマ」に、その感覚は顕著です。 でもエンディングには「プラズマ♪プラズマ」以外に余りツッコミ要素を感じないので、 敢えてここではオープニングを推す。 「1たす2たすサンバルカン」も凄いがな。1たす2はサンバルカンなら判るんだが、なんでまた足しちゃうんだろう。   さてオープニングですが、冒頭はバトルフィーバーから始まった「危機感の伝達」パターン。   「太陽が もしも なかったら 地球は たちまち 凍り付く 花は枯れ 鳥は 空を捨て 人は 微笑み 失くすだろう   イエー!」   イエー!? 嬉しいのか、それが!?   若い奴らはこれだから。   「Follow The Sun , Catch The Sun」   なんと英語表記です。イマ〜い!  

大戦隊ゴーグルV
■エンディングテーマ「ストップ・ザ・バトル」   「ダイダダイダイダダイヤ♪」という軽快なスキャットと、「目覚めよ若き獅子達よ」という かっこいいサビが印象的なオープニング。 割とツッコミどころが少ないので、こちらはエンディングに焦点を置きます。   まず、前奏の掛け声。   「ゴルゴー」 「ゴルゴー」   ええ!?   違います。正しくは「ゴーグルゴー」。 でも、免疫の無い人がいきなり聴いたら絶対スナイパーの人のテーマかと一瞬ビビる。   「敵は 暗黒のデスダーク 奴らは氷だ 砂漠の砂だ」   二つの例えに共通点が全然ない。 氷のように冷たくて、砂漠の砂ほどいっぱいいるという事か。 それとも溶けやすくて小さいのか。   ちなみにこの部分、二番は、   「奴らは嵐だ 吹雪の海だ」   …もしかして寒い奴らなんだったりして。 意図している所が全然見えないのが逆に「なんかよく判らないけどデスダークってすごいのかも」という、 奇妙な印象を与える効果にはなっているかも知れない。  

科学戦隊ダイナマン
■オープニングテーマ「科学戦隊ダイナマン」   出ました。かなりの大ボスです。 これは長くなりそうです。   歌はゴーグルVから引き続きMOJOさんなのですが、印象が全然違う。 前世紀を代表する「爆発ソング」である、と声を大にして言えます。 他に候補があったとしても、そっちの方から「あ、いや、そんな滅相も」とかいって辞退するであろう。   まず、歌い出し。   「ダイダイダイダイ ダイナマン  ダイダイダイダイ 大爆発ーだーーーー ダダッダー」   すごい。なんという判りやすさ。 しかも、勢い込んで歌うのではなく、歌い出しは殊更「押さえ気味に」「押し殺して」歌っているのだ。 「まだまだこれからだぜ」という姿勢が一触即発デンジャラスで怖い。 「大爆発ーだーーーダダッダー」で、小爆発をデモンストレーションで起こしてみる感じだ。   「風が叫んだー 嵐を呼んだー 5人の戦士 ダイナマンー 今日の勇気をー 明日の希望をー 僕らにー教えるー そのためにー」   ここはただただ朗々と歌っていく。まだまだ油断はならない。 ちなみに「♪ダーイーナーマッンー」の音階がちょっと難しい。   「燃えろ! 火の玉   燃えろ! 火の玉」   火の玉っていうものは元々燃えている物だろうに、燃えろ燃えろと煽っている。 だんだん興奮して来ている様子が伺い知れます。    「必殺必殺 スーパースーパー ダイーナマイートーーーー」   わあ。必殺必殺スーパースーパー。二度ずつ言わんでも。 でも私的には二番の、   「必殺必殺 稲妻稲妻 重力落とーしー」   の方が、何だか凄いと思います。じ、重力落とし。ニュートンに挑戦か。   「ダイダイダイダイ ダイナマン  ダイダイダイダイ ダイナマン  爆発!爆発! 科学戦隊ダーイーナマーン」   この歌、結果的には散々気を持たせた割に「すごい叫ぶ」とか「声を裏返して吠える」とか、 そういう激しさには何故か至らないで最後まで押し殺し続ける印象が強い歌ですが、 この「爆発!(カンカン)爆発!(カンカン)」の部分では、かなり気合いを入れていいでしょう。 名曲です。カラオケで歌う時は、声を枯らす程に押し殺して歌いましょう。  
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