ネットワーカーに贈るエスペラント語入門講座 第11課

第11課:接頭辞

11−0.はじめに

☆第10課では、文のパターンのうちの3つ([1]主語<誰が>+動詞<どうする>:[2]主語<誰が>+動詞<〜だ>+補語<何>:[3]主語<誰が>+動詞<どうする>+目的語<何を>)をまとめ、天候をあらわす動詞などを用いた主語のない文と、副詞を中心とする主語のない文を学習しました。

☆エスペラントの単語は、品詞転換だけでなく、接頭辞(単語の頭に付けて単語の意味を変化させるもの)や接尾辞(単語のしっぽにつけて、単語の意味を変化させるもの)を用いて、合理的な範囲で作る事ができます。第11課では、エスペラントの接頭辞を学びます。

11−1.造語法

☆エスペラントの単語はつぎにあげるような方法で、組み立てることができます。

(1)品詞転換
(2)接頭辞
(3)接尾辞
(4)単語合成

☆このことは、世の中の発展に合せて新しい語彙を増やす場合だけでなく、エスペラントの学習を始めて間もない人が新しい単語を憶える時に、記憶の負担を著しく軽減します。

11−1−0.品詞転換

☆エスペラントの品詞が、品詞語尾<−o,−a,−e,−i>をつけ替えることで、合理的な範囲で転換できる事は、すでに学びました。

例文−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

(1) Via sukceso estas granda g^ojo por mi.
(2) Via sukceso estas g^oja afero por mi.
(3) Mi g^oje kriis pro via sukceso.
(4) Mi tre g^ojas pro via sukceso.

<単語>
via(あなたの)sukceso(成功)granda(大きな) g^ojo(喜び)por〜(〜にとって)mi(私) afero(ことがら)krii(叫ぶ)tre(とても) pro〜(〜のゆえに;〜のために<原因>)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

○ g^oj + o 名詞    喜び
○ g^oj + a 形容詞   喜びの〜;うれしい〜
○ g^oj + e 副詞    喜んで
○ g^oj + i 動詞    喜ぶ
○ g^oj + as 動詞現在形 喜んでいる

<問題24>********************************************************

 上の(1)〜(4)のエスペラント文を日本語にして下さい。

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11−1−1.接頭辞

☆接頭辞とは、語根の前に付けて単語の意味を変化させる単語です。

mal + juna(若い) = maljuna(年寄りの)

re + veni(来る) = reveni (戻る)

☆接頭辞<mal−>は元の単語の意味をまったく反対の意味に変えます。ですから、<juna>に対して<maljuna>は<年寄りの>という反対の意味を持ちます。

☆<maljuna>が、<若くない>という意味ではなく、<年寄りの>という正反対の概念になることに注意して下さい。 <若くない>は<ne−junaあるいはnejuna>と表わします。

☆同様に、<re−>は〔再度、再び〕という意味を持っています。したがって、<veni>に対して<reveni>は<戻る>ということになるのです。

☆接頭辞には次のものがあります。全部を挙げますが、一度に憶える必要はありません。多くの文に接するうちに自然に憶えられます。
 
bo- 婚姻による関係 frato→bofrato (兄弟→義兄弟)
dis- 分散 j^eti→disj^eti (投げる→投げ散らす)
ek- 動作の開始 plori→ekplori (泣く→泣き出す)
eks- 前、元 ministro→eksministro (大臣→前大臣)
ge-…j  男女両方 patro→gepatroj (父→両親)
mal- 正反対 bona→malbona (良い→悪い)
mis- kompreni→miskompreni (理解する→誤解する)
pra- 元祖 patro→prapatroj (父→先祖)
re- vidi→revidi (会う→再会する)
vic- ministro→vicministro (大臣→次官)
                                                 

☆接頭辞は、他の単語に結び付かずに、それ自身だけでも、<−e><−o><−a>などの品詞語尾をつけて、合理的な範囲で普通の単語として使うことができます。次のような接頭辞から作った単語も、普通の単語として用いてよいのです。

male (反対に)   <副詞>  <mal + e>
mala (反対の)   <形容詞> <mal + a>
malo (反対)    <名詞>  <mal + o>
ree (再び)    <副詞>  <re + e>
dise (ちらばって) <副詞>  <dis + e>

☆前置詞も接頭辞として用いることができます。

eniri   en 〜(〜の中に) iri (行く)  =入る
subpremi sub〜(〜の下に) premi (押す) =圧迫する
subteni sub〜(〜の下に) teni(支える) =支持する
alveni  al〜 (〜へ)   veni(来る)  =着く

☆接頭辞と語根が、何でも組合せることができるわけではありません。組合せによっては、意味が成立たなくなるものもありますから、注意して下さい。

? mal + patro 非父?
? dis + plori 泣き散る?
? mis + bona 誤良い?

<問題25>********************************************************

 ヒントを参考に、次の単語の意味を考えて下さい。(ふさわしい訳語が思いつかなければ説明でもかまいません:辞書を引いても結構です)

1. bopatro (patro 父親)
2. disdoni, redoni (doni 与える)
3. eklerni (lerni 学ぶ)
4. eksedzo (edzo 夫)
5. geamikoj, malamiko (amiko 友達)
6. mallonga (longa 長い)
7. misskribi (skribi 書く)
8. prahistorio (historio 歴史)
9. vicprezidento (prezidento 大統領)
10. enkonduki (konduki 導く)
11. aldoni (doni 与える)

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第11課:正答例

         ☆★☆ 正答例 第11課 ☆★☆

<問題24>********************************************************

1.あなたの成功は私にとって大変な喜びです。
2.あなたの成功は私にとって喜ばしい事です。
3.私はあなたの成功に対し喜んで叫びました。
4.私はあなたの成功を大変喜んでいます。
                        など。

<問題25>********************************************************

1. bopatro       岳父、しゅうと(舅)、義父

2. disdoni        分け与える、配る   
  redoni        返却する、返す、返済する

3. eklerni       学び始める

4. eksedzo       前夫

5. geamikoj,     (男女の)友達
  malamiko        敵

6. mallonga       短い

7. misskribi       書き誤る

8. prahistorio      太古史、前史、起源史

9. vicprezidento     副大統領

10. enkonduki       導入する

11. aldoni        付加える、追加する

(注)文の前後関係(文脈)の中で考えれば、意味がもっと解りやすくなります。この問題では、単語だけを取り出してあるので、少し解りにくい点があるかも知れません。


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