第12回  エスパルス・アジアカップ制覇!
 2000年4月15日、清水エスパルスがついにアジアのタイトルを取った。サポーターの一人として、この日は忘れられない一日になるであろう。
 エスパルスはこの遠征に安永、ファビーニョ、久保山というレギュラーFWを同行させなかった。これを聞いた時点では勝てるのかかなり不安であったが、その思いを覆してくれた。元々MF、DFに得点する力のあるチームではあるが、アジアのタイトルがかかる試合でそれを発揮できたことは大きい。
 決勝戦もまさにそういう展開で、新人のDF池田のプロ初ゴールが決勝ゴールといううれしいおまけもついた。

 それにしてもエスパルスには池田といい、谷川といい、若くて能力のある選手(特にDF)が多い。ただ、それも使わなければ宝の持ち腐れ。特に現在の3バックは日本代表といっても良い布陣であるから、ここからレギュラーを取るのは確かに難しい。しかしそれに屈せず、さらに能力を上げてこの3人の一角を崩すまでに成長することを願う。

 この状態はMFにも当てはまる。サントス、大榎が引退した後のポジションを目指すのではなく、彼らがプレーできるうちに奪い取って欲しい。澤登、伊東のポジションも安泰ではこれ以上の向上は望めない。昨年の安藤の離脱は確かに痛かったが、あの市川との競争こそが正常な状態だと思う。平松あたりには特に頑張ってもらいたい。

 それに比べFWは・・・ここは少し質が違うので、また別の機会に考えたい。

 エスパルスは今期、選手数が少なく層が薄いと思われがちだが、今の状態こそ選手個々の能力が伸びるチャンスだと思う。これを生かすも殺すも監督をはじめとするまわりの人間だと思う。これからのペリマンの選手起用に期待したい。

 今回のアジアカップ制覇はエスパルスにとって一つの成果であると共に、これからへのステップだと思う。アジアチャンピオン目指してさらなるチーム内の競争を、そしてそこから生まれる成果を楽しみにしたい。

 (2000.4.18)