第8回  チャンピオンシップを観て
 ついに今年のチャンピオンを決める『静岡ダービー』が始まった。我らが清水エスパルスは、惜しくも敗れはしたが、非常に良い試合だったと思う。次のホームの試合で90分で勝つことを切に願う。がんばれ!!!

 試合はジュビロの出来が良く、得に中盤はかなり機能していた。清水は頼りのアレックスにボールが回せず、それに対し策をうてなかったことが全てだった。得点はどちらも「ビューティフル・ゴール」であり、今年のベストゴールに入るような得点シーンだった。しかし、最後のPKまでのプレーの西澤はかわいそうだった。でもしょうがない。これを引きずらないで、気負うことなくがんばって欲しい。そして、この試合の戦犯は、ある意味「戸田」だったと思う。理由を聞いてがっかりした。プロである以上体調管理はしっかりして欲しい。次の試合は素晴らしいパフォーマンスを期待したい。

 この試合はさすがチャンピオンシップだけあって、今年のリーグ戦の中ではベストゲームだったように思う。こういう試合をしてしまうと、「チャンピオンシップ必要論」が出てくるのも仕方ないような気がする。確かにこのパフォーマンスでリーグ戦を戦うのは不可能である。しかし逆に言うと不可能だからこそリーグ戦に価値があるのだと思う。1年間を通じて調子の波を整え、一番高いパフォーマンスを維持できたチームが優勝する・・・これがリーグ戦である。2チームが1、2試合でベストパフォーマンスを見せるのはリーグ戦ではない。野球の日本シリーズは、対戦のないリーグ同士がチャンピオンを決めるために行うので必要だが、同一リーグ内でチャンピオンを決めるためにやるのはナンセンスだと思う。(野球を参考にすること自体ナンセンスだが・・・)もしやるのならリーグ2位くらいまで入れたトーナメントで行う方がまだいいと思う。しかし、これをやるとカップ戦の価値がなくなる。
 ここで言いたいことは、「リーグ戦、カップ戦の見直し」と言うことである。リーグ戦の良さを正しく理解し、またカップ戦にもウェイトを置く。ベストパフォーマンスの試合を見せたいのなら、カップ戦を増やし、カップウィナーズカップを新設したり、現行のゼロックススーパーカップに大きな価値を持たせる。(賞金、カップ戦のシード権、アジアまたは世界レベルのさらに上の大会の出場権など・・・これには他国の協力が必要だが)また、お隣のKリーグのチャンピオンとチャンピオンシップをする。いろいろな方法があると思う。前回にも述べたが、リーグ戦のチャンピオンの重さをリーグは認識して欲しい。前期優勝チームは後期をチャンピオンシップの準備の試合にしてはいけないと思う。今回のジュビロがそうだとは言わないが、これからそういったチームが現れてきても、文句は言えない。リーグ戦の価値について、本気で考えて欲しい。

 Jリーグも2000年を迎え、いろいろと整備することが出てきたと思う。焦らなくても良いが、世界を目指すのならなるべく早い時期に誰もが納得できるような年間スケジュールや体制を作って欲しい。2002年の準備と言うことで、2001,2002年のリーグあたりは特別スケジュールで行くはずである。(行って欲しい)そこまでにやって欲しいと思う。
 ついでに海外移籍を円滑に行うためにも秋開幕春終了のリーグにして欲しいとも思う。そろそろ世界のサッカーの『常識』についても考えて欲しいと思う。(別に全て見習う必要もないと思うが・・・)

 まあ、文句はこれくらいにして、来週の第2戦も好試合を期待したい。(できればエスパルスにチャンピオンになってもらいたい。)

 (1999.12.05)