悪夢の一ヶ月 |
■■一発目〜ショック編〜■■ |
その頃の私は、夢中になっていた女を落とし、ウハウハでその女と一緒にドライブしていたところ、わき道から飛び出してきた車に突っ込まれ、私の車は大破。16万キロも乗っていたし、車検も近かったので、思い切って車を買い替えることを決意。ま〜もともと車は走ればいいくらいで興味もなかったから、カローラのセダンタイプを買うつもりだった。もちろん貯金額が0円ということもあったのだが・・・。しかし、女はステイションワゴンがいい〜!車種ならカルディナがいい〜!と私に300万もの借り入れを強要。結局車を見に行ったその日に契約。私の希望はまったく通らなかったが、女が喜んでくれればと思い納車の日を心躍らせて待ちわびていた。そして2週間が過ぎ、3日後に納車を控えたその日、女から突然のリストラ宣言!悲しみに打ちのめされてるうちに納車。
ふられて残ったのは、悲しみとまったく自分の好みではない車と、4年ローンの300万の借金!まさにやってられん!もちろんその女がこの車に乗ることは一度もなかった。
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■■二発目〜痛い編〜■■ |
失恋から一週間後、社内のメンバーで泊まりでスキーへ。失恋から立ち直ろうと、がむしゃらに滑るぞ〜!と気合満々。入れ込みすぎてその日の一本目にまさかの大大転倒!その瞬間今まで味わったことのない鈍い痛みが・・・。
なんと右アバラ一本骨折!しかしせっかく5時間かけて来たスキー、しかもまだ滑ってない状況でリタイアはできん、痛みに耐えながら皆について行くが、楽しいはずがない。ナイターまで付き合いその後宴会。お酒がまた強烈に痛みに拍車をかけ、結局眠れず・・・。次の日も痛みをこらえて滑り続けた俺はもうやけくそ状態!自分を痛めつけるMの世界の住人!思わず勃起もんだね!
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■■三発目〜ド痛い編〜■■ |
アバラを骨折して一週間、酒の飲み過ぎで一向に痛みが引かない中、先輩に誘われて仕事中にカートレースをやりに。車で走るのが好きだった私はもう夢中!時速70Kmでホームストレートを疾走する姿はまさにセナ!振動がアバラを刺激しアドレナリン全開!しかしついてない時はとことんついてない。
時速70Kmで第一コーナーへ突っ込もうとした瞬間、目の前で先輩がスピ〜ン!そして大クラッシュ!マシンのリア−タイヤが私の左アバラへ・・・。
その結果左2本アバラもってかれてしまったよ。さすがに続行不可能となり帰ったのだが、仕事中だったのでとりあえず事務所へ。上司が私の顔色を見て驚き、帰ったほうがいいと言い出した。鏡を見るとまったく血の気がなくなっており真っ白。普段は夜24時くらいまでは帰してくれない上司に帰れと言われるほどやばい顔してたみたいだ。左右合わせて3本折れているから、その夜からは寝返りもうてん状態が2ヶ月近く続いたよ。本来全治1ヶ月で直るらしいが、毎晩飲酒していたから直りが悪く、ここ一ヶ月間、金も体も心もズタズタ。
ほんとやってられん!
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悪夢のツアー |
■■一発目〜ピンク編〜■■ |
社会人になって間もない頃、仕事が終わった深夜23時、次の日休みということもあり先輩が飲みにいこうと誘ってくれた。私を入れて3人、私の車に乗り込みいざ夜の街へ出発!先輩の道案内のもと車を走らせているとなぜか東名のICへ、東名に入り走ること2時間、そこにはネオン街新宿歌舞伎町!
カプセルホテルを取り街へ、とりあえずその日は朝まで飲んで就寝。翌日せっかく歌舞伎町まで来たということで社会見学。1500円ののぞき部屋(ストリップ小屋)へ行ってみようということになりウハウハ、まさにピンクの空間!私も先輩たちも満足、いいもの見せてもらったって感じ!調子にのって街をぶらついていると、なんと1000円ののぞき部屋発見!しかも現役AV女優出演中の看板!入り口は地下につながる階段。危険な香りがしたが、先輩のいくぞ〜!の掛け声でつられて入ってしまった、悪魔の巣へ。
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■■二発目〜恐怖編〜■■ |
そこはとてもAV女優が出演しているような華やかさも無く、風俗店のような音楽、ピンク照明も無い。あるのは薄暗い空間、コンクリート剥き出しの床や壁、そしていかにもあっちの世界の住人ですよと言わんばかりのオ・カ・タ!危険を感じ1000円払って逃げようと入ってきた階段を見ると、そこにもマッチョなオカタが道を塞いでいた。ようは私たちはよくTVで報道されてる危険なアナザーワールドに入り込んでしまったわけよ。
無駄だとわかっていたが一様ここが看板のお店ですか?と聞いてみると、「ストリップはやってねー!ありゃーむかしの看板だ!今は違う店だ!」と怒鳴られ、さらに「勝手に帰るのはいいが財布おいてけ!」と脅迫。その後出てきたヤンキーね〜ちゃんに階段下の物置みたいなとこに連れて行かれ、先輩たちと離れ離れ。他の部屋では何が行われているのかまったくわからず、まさに不安で押しつぶされそうになたその時、ね〜ちゃんが「いくら金持ってんだ!有り金からカード全部よこせ」と財布を奪おうとしたため激しく抵抗!金出さんと男たち呼ぶとさらに脅されたため結局3万円も取られてしまった。払ったとたんもう帰れと言われたが、払った分ヤラセロと逆ギレ!かなり強引だったが元はとってやった。
だが千円が3万円へ・・・。やっとの思いで脱出!太陽の光が眩しかったよ。
外では先輩たちがすでに脱出していて、なかなか私が出てこないから、さらわれたんじゃないかと心配してくれていた。先輩たちも女に脅され1万円払って何もせず逃げ出してきたとか、しかしその件はその後まったく話が出ず、お互いなにがあったかは知らない。
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■■三発目〜爆走編〜■■ |
悪魔の巣から生還した私たちは、少しでも早くこの街を離れたくて駐車場へ!しかしその途中で、よってけ!よってけ!このままでは負け犬だぞ!と叫ぶ看板が目に飛び込んでくる。パチンコ!!資金をぼられた3人は悪夢を振り払うため、いざ勝〜負!しかしあまくは無く、さらなる悪夢をみることに・・・。完全に資金を使い果たした、いや、ぼられ尽くした私たちは帰ることに。
しかし本当についてなかったのはこのあと!今日一日の出来事でイライラムカムカが募り、アクセルを踏む足に力が、全開で東名を突っ走る!東名は結構混んでいたが、順調に御殿場近くまで来た時、右ルート左ルートに分かれる分岐点、いつもは左ルート選択するのだが、なぜかその日は吸い寄せられるように右ルートへ、そして快走。あれだけ混んでいた道がガラガラ。走っているのは私と後ろを走っている1台のみ。その車は道が空いているにもかかわらず、私の後ろを追走。イライラしていた私は、挑発してるんか〜、突き放したるわ〜!とアクセルに力を込めた瞬間、「ウ〜〜〜!!」とサイレンが!「前の白の○○、左に寄せて止まりなさい。」と・・・。暗くてわからなかったが、なんとパトカー、ドヒャ〜!て感じ。も〜殺してって感じのサンドバック状態。38Kmオーバー、罰金35000円。反論する気力もすでに無く、今日は本当についてなかったとおまわりさんに今日あったことを愚痴りながらサイン、慰めを期待していたわけではないが、
「あんたが馬鹿なんだ、情けない。」ととどめの一発をうけ、死亡〜。
ちょっと仕事帰りに飲みに行くつもりが、13万ものお金が飛んで行ってしまう事になろうとは・・・。やってられん!て言うか、涙・涙・涙。
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裏切りの陰謀 |
■■一発目〜ドナドナドーナ〜■■ |
それは突然やってきた。会社の景気が悪くなってくると、T自動車への社外応援という名目で徴兵され、Tの工場で3ヶ月〜4ヶ月、期間社員と同じように、工場のラインに入ってひたすら働く、またそれがつらいって!しかも夏!おそろしや〜。
会社でのおいらの部署の営業は、おいらを入れて2人しかいないため、工場応援の徴兵はないものだと思っていた。しかも、上司のタカちゃんや先輩のパニちゃん(もう一人の営業)が、おいらは、入社1年もたっていないし、工場へ派遣する為に入社してもらったんじゃないから、絶対工場へ出さない!もし部署から出すことになっても俺が行くから安心しとけ!と言ったくれていたので、他人事のような気がしていて、安心しきっていた。それなのに・・・。
6月の初旬、めったに来ない常務がおいらの上司のタカちゃんを呼び出し、おいらの部署から1人出せと言っていると、上からの業務命令が・・・。たまたまタカちゃんが一人で考え事をしていたので、あてずっぽうで、工場行きの話でも出たんですか〜と、冗談交じりで話すと、まさにそのとおり!GINGO!どうやらパニちゃんが指名されたようで、内心ラッキー!おいらの時代が来た!と思っていた。そしておいらはほくそえみながら帰路に着いた。しかし!それを知ったパニちゃんは、おいらが帰った直後、常務のところへ飛んで行き大反発!そして常務、タカちゃん、パニちゃんの三者密会が行われた。そして出てきた結論は・・・・。なぜかおいらが行くことに・・・・。
おい!どういうことだ!なぜ・・・・。前日パニちゃんのとった行動を知らなかったおいらは、いったいどうなってんの????て感じ。おいらはパニちゃんに裏切られ、そして上司たちにT工場という強制労働場へ売り飛ばされたのだ。味方だと思っていた3人はおいらの説得に、終いには総務部長まで出てきて説得。違う世界を見てみるのも将来プラスになるだと!お前が見てこいや!所詮はみんな自分のことしか考えてないんだよな〜。結局は行くはめに・・・。人生の厳しさ、人のいやらしさを身をもってわかったよ(ToT)/~~~
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■■二発目〜入所〜■■ |
6月末日、とうとうその日がやって来た。強制労働させられるため、おいらは第3衣浦寮という7階建ての監獄の6階に入所した。そこは約240人収容の監獄が4棟建っており、そこには約960人の囚人が収容されていた。6月の末と言うだけあって入所日は雨、まるで今後起こる悪夢を予期しているかのようにどんよりしていて、気分的にもすっきりしない日だった。そりゃ来たくて来たわけじゃないんだから、いい気分であるわけない!雨は嫌いだ。いつも大事な日に限って降りやがる。きっとこの監獄入りも、おいらの人生に大きな影響を及ぼすことになるだろう!
この建物は鉄筋コンクリート造りで扉も鉄製、2〜3交代の人が出入りしているためとにかく遮音性はいい。ヘッドホーンを使わなくても、堂々とHビデオが見れる。だが、窓の立て付けがものすごく悪く、風が吹けばガタガタいいやがるし、隙間風もヒュウヒュウ!6階だけあってとにかく風が強い、しかも海が近いため砂まで飛んできやがる!部屋の中といえば、わけのわからん臭いと、壁のオブジェ!おいらの部屋は壁にはカビか生え、畳は何のシミかわからんものが多々あったのだ。原因はこの雨による湿気がこもっていたのだろう。まったく忌々しい雨だ、だがのちに雨乞いするほど雨が恋しくなるとは・・・
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■■三発目〜灼熱の日々〜■■ |
つらく厳しい毎日を日記にて報告・・・・・・労働日報
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■■四発目〜出所〜■■ |
出所する前日(労働最終日)は遅番、労働は16:00〜1:30まで、出所する土曜日は体を休め、お昼くらいに起床、そして監獄からの開放感と秋の心地よい風を感じながら、海岸線をドライブしながら帰り、
トヨタ生活を終える予定だった。な・の・に・・・なのに、次に投獄される人がすぐ入るから土曜日の朝9時に出ていってくれ!だって、働かせるだけ働かせて、お勤めが終わりしだいさっさと出てけ!て感じで、あまりにもひどすぎる・・・。金曜いや、仕事が終わるのが午前2時頃だから土曜日だね、深夜クタクタになって監獄へもどり、そこから自分の荷物を6F車へ運ばなければならないと考えると、労働最終日だと言うのに、心が晴れるどころかどんよりと曇っているよ。しかも最終日は台風接近中で激しい雨!深夜には止んでくれと言う願いもむなしく、風まで激しくなる始末!なんで灼熱地獄だった時に雨がまったく降らなかったのに、大事な荷物を運ぶときに降りやがるんだ!たしか入るときも雨だったな〜。
さすがの雨男!大事なときには高確率で降りやがる。小学校の修学旅行、中学の修学旅行、高校の修学旅行とすべて雨!参るよ。疲れた体に鞭打って重い荷物をずぶ濡れになりながら運びながら、トヨタ生活を思い起こしていた。
暑かったな〜て。
そして住み慣れ親しんだ自分の部屋に朝6時頃帰ってきて即寝。起きたのはお昼だった。もう眠れない日々を過ごす事もないと思うと、なんだか今までの地獄が夢の中の出来事だったような感じがしてならなかった。だが両手の腱鞘炎の痛みだけは、今までのことが夢でなかったことを証明していた。
会社復帰初日、予想だにしてなかった新たな悪夢が待っていた・・・・・。
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