Books Story
1さらわれたい女 2イヤならやめろ 3光源 4破線のマリス
5あふれた愛 6ローズガーデン 7象と耳鳴り 8POP1280
9良い父親、悪い父親 1013デイズ 11悪意 12ビタミンF
13水の眠り 灰の夢 14隣人 15秘密 1616週
17卒業 18片思い 19気まずい二人 20タイタンズを忘れない


Books Old Story


さらわれたい女('01.01.03)★★★★☆
 タイトル:「さらわれたい女」
 サブタイトル:「私を誘拐してください」
 著者:「歌野 晶午」

 「私を誘拐してください」と美しい人妻は、そう言って便利屋の手を握った。
 夫の愛を確かめるための「狂言誘拐」の筈だった。
 完璧なシナリオを練り作戦を実行した、うまくいったはずだったのに、なぜかその人妻は殺された。

 どちらかと言うと、「さらわれたい女」より「さわられたい女」が好みなパパであった。

イヤならやめろ('01.01.04)★★★☆☆
 タイトル:「イヤならやめろ!」
 サブタイトル:「会社とおもしろおかしくつきあう法」
 著者:「堀場 雅夫」

 堀場製作所会長。1924年京都生まれ。
 学生ベンチャーの草分け的存在。

 おもしろおかしく仕事ができるのは、本人だけでなく会社にとっても最大の幸福だ。
 いかに努力しても会社の仕事が面白くないときは、その会社と決別する時だ。
 好きな仕事をさせてもらえないと嘆くより、仕事を好きな方向に持っていけ。
 信念は決して曲げるな、時代はあとからついていく。
 ・・・

 イヤなんだけど、やめられないんだな、これが。

光源('01.01.05)★★★☆☆
 タイトル:「光源」
 サブタイトル:「いい映画って」
 著者:「桐野 夏生」

 映画撮影のために集まった監督、カメラマン、プロデューサー、俳優たち。
 舞台は映画「ポートレイト24」の撮影現場。
 傲慢な新人監督、練達のカメラマン、我儘なスター俳優、元アイドルの強かしたたな女優、野心溢れる女性プロデューサー……。
 果たして最も光り輝くのは誰なのか?

 これサスペンス物ではないです、人間の野心・したたか・プライドもろもろの醜い争い物です。

破線のマリス('01.01.05)★★★★☆
 タイトル:「破線のマリス」
 サブタイトル:「報道倫理」
 著者:「野澤 尚」

 首都テレビ報道局のニュース映像編集ウーマン、瑶子。
 彼女は、客観的な真実などこの世に存在しない、映像を操る者の主観的真実こそが視聴者を動かすのだと言う信念を持つ。
 報道被害すれすれの巧みな映像モンタージュを繰り返す瑶子のことを報道局の上司は苦々しく思っていたが、その映像編集が番組の視聴率を上げているのも事実だった。
 ある日、瑶子は春名と名乗る郵政官僚から内部告発のビデオテープを受け取る。
 先日の弁護士転落事故は、実は郵政省内の汚職に絡んだ殺人だという内容だった。
 瑶子はこのテープをいつものように編集し、上司のチェックをかいくぐって放送したが、その中で「犯人扱いされた」として麻生という郵政官僚が首都テレビに抗議にやってきた。
 彼は何者かに弁護士殺しの罪を着せられたのだと主張する。
 調べれば、春名は郵政省に存在しない人間だった。
 真実はどこに存在するのか?瑶子は少しずつ自らの罠にはまっていく。

あふれた愛('01.01.05)★★★★★
 タイトル:「あふれた愛」
 サブタイトル:「永遠の仔の反響に応えて」
 著者:「天童 荒太」

 ◆とりあえず、愛◆うつろな恋人◆やすらぎの香り◆喪われゆく君に
 ふたりでいても、かなしい。
 ひとりでいても、いとしい。
 生きていくということ―その意味と真実とは。
 人々の交錯する心情を通して問いかける四つの物語。

 永遠の仔にあったような、なんか悲しい愛なんだよな。
 惚れたはれたの愛でなく、生きていく上での愛っていうのかな?難しいな。
 特に「とりあえず、愛」なんて考えさせられる。
 家庭を省みないで、仕事に没頭し、家族の危機を察知できなかった。
 「とりあえず、もう少し」って愛もあるな。

ローズガーデン('01.01.08)★★★☆☆
 タイトル:「ローズガーデン」
 サブタイトル:「ミロはエッチな女」
 著者:「桐野 夏生」

 ミロはエッチな女。村善は裏切り者。そして、博夫は2人の道具。
 今までに無い夫(博夫)の立場から、ミロとの出会いと別れの話が判明しました。
 俺の知っているミロは決して暗い女じゃない。
 母親を失って悲嘆に暮れる少女でもなければ義父に犯されて忍び泣く哀れな女でもない。
 むしろ、解放されたことを喜び、大人の世界に入ったことを認識している自由な女だった。

 やっぱり、短編集より長編のほうがいいのではないか?

象と耳鳴り('01.01.08)★★★☆☆
 タイトル:「象と耳鳴り」
 サブタイトル:「本格推理コレクション」
 著者:「恩田 陸」

 「あたくし、象を見ると耳鳴りがするんです」退職判事関根多佳雄が博物館の帰りに立ち寄った喫茶店。
 カウンターで見知らぬ上品な老婦人が語り始めたのは、少女時代に英国で遭遇した、象による奇怪な殺人事件だった。
 だが婦人が去ったのち、多佳雄はその昔話の嘘を看破した。
 蝶ネクタイの店主が呟く彼女の真実。
 そしてこのささやかな挿話には、さらに意外な結末が待ち受けていた…。

 私と同級生の女性です。
 よくまわりの友人から次の子は「陸」ですか?と言われる。(そんなことはないです)

 噂は聞いていたので、いつか読みたいと思っていたので、その分からい★となりましたが・・・
 噂では、2000年の推理作家No,1の呼び声だったので・・・
 決して悪い本ではないですけど・・・

POP1280('01.01.22)★★☆☆☆
 タイトル:「ポップ1280」
 サブタイトル:「ノワールの鬼才」
 著者:「ジム・トンプソン」

 ポップヴィル、人口1280人。
 保安官ニックは、心配事が多すぎて、食事も睡眠も満足に取れない。
 口うるさい妻、うす馬鹿のその弟、秘密の愛人、昔の婚約者、保安官選挙・・・
 何か手を打たなければ今の地位を維持できない。
 そんなこんなで、この保安官が殺人と巧妙な罠を仕掛ける。

 下品な言葉も多いし、翻訳した文章もわかりづらいし、だめだこりゃ。

良い父親、悪い父親('01.02.05)★★★☆☆
 タイトル:「良い父親、悪い父親」
 サブタイトル:「動物行動学から見た父親」
 著者:「ジェフリー・M・マッソン」

 ・皇帝ペンギン
  卵を足の上に置き、2ヶ月以上も絶食しつつ温め続ける。
 ・オオカミ、魚、カエル、タツノオトシゴも立派な父親
  タツノオトシゴは以前にも書いたが、オスが妊娠する唯一の種なんだよね。
 ・ライオン、クマ、ラングールは危険な父親
  嬰児殺すライオン、クマの父親、なぜ?他のオスの子は殺すのか?
 ・・・・・

 最近では父親の育児というものも積極的になってきてはいるんだろうが、まだまだ遊離しているような気がする。
 「雄は子育てをしないもの」という概念から「人間の男も子育てをするようにできていない」と考えられている。  動物学的に考えれば、それは普通のことなのだ。
 しかし、本当はそうじゃないんだよ、とこの本は教えてくれます。
13デイズ('01.02.20)★★★★☆
 タイトル:「13デイズ」
 サブタイトル:「キューバ危機、若き3人はいかにして危機を乗り切ったのか」
 著者:「デビット・セルフ」

 1962年10月16日、ソビエトの核ミサイルがキューバに配備されていることが判明、ホワイトハウスに衝撃が走る。
 ミサイルが発射されれば、全米の主要都市は5分で壊滅する。
 空爆か海上封鎖か、交渉は可能なのか?
 若きJFK(45歳)とJFKの弟(司法長官)ロバート・ケネディ(36歳)、大統領特別補佐官ケネス・オドネル(36歳)の苦悩の13日間である。

 36歳なんて私と同じ年ではないですか、それなのに全国民の運命なんて、考えただけでもゾッとする。
 そんなプレッシャーなんて想像できない。
 私なんて、自分の仕事でさえろくな判断ができないのに・・・

 結局のところ、ソビエトはギリギリのところで背中を向け、危険から遠ざかることができた。
 本当に判断一つ間違えただけで、世界が滅亡するかもしれないのです。
 そうなるには悪魔のような邪悪はいらない。
 人間の命などなんとも思わない、氷のような心もいらない。
 いくつかの単純な誤解、ちょっとした誤った分析、誤った伝達、たったこれだけで人類は破滅へと向かってしまう。
 冷戦が凍結したとはいえ、その状況はいっこうに改善されていない。
 今日本で起こっている問題がすごく小さく思えてきた。
 「毎日、太陽は昇る・・・・・・わたしたちに教えてくれるんだ」

 JFKは解決した1年後、暗殺された。
 ロバート・ケネディは、1968年大統領に立候補し予備選挙で勝利を収めた後、「これでようやく兄貴の影から出られたような気がする」とオドネルに電話した数分後暗殺された。
 ケネス・オドネルは、JFKが暗殺された時、後続車からそれを目撃した。その後も政治に関わり続け1977年に死亡している。

悪意('01.02.25)★★★★☆
 タイトル:「悪意」
 サブタイトル:「決して語らぬ動機は?」
 著者:「東野 圭吾」

 人気作家、日高邦彦が仕事場で殺された。
 第1発見者は、妻と幼なじみの野ノ口修。
 犯人を推理しようと思っていたら、前半で犯人が逮捕されてしまう。
 幼なじみの野ノ口修であった。

 ここからが長い。
 動機がわからない!!
 しかもこの犯人、捕まることを前提に自分で嘘の動機を巧妙に作り出していた。

 無実を証明する証拠は警察も厳しく追及するが、犯行の証拠にはあまくなることを見越して。
 その巧妙さは凄い。

 結論は、正直理解できない。
 殺された作家は、犯人のことを本当の親友と思っていた。
 しかし、犯人はただただ気に入らなかっただけなのか?

ビタミンF('01.03.05)★★★★★
 タイトル:「ビタミンF」
 サブタイトル:「せつなく明るい、家族小説の最高傑作」
 著者:「重松 清」

 炭水化物やタンパク質やカルシウムのような小説があるのなら、ひとの心にビタミンのようにはたらく小説があったっていい。
 そんな思いを込めて、七つの短いストーリーを紡いでいった。
 Family、Father、Friend、Fight、Fragile、Fortune…〈F〉で始まるさまざまな言葉を、個々の作品のキーワードとして埋め込んでいったつもりだ。
 そのうえで、けっきょくはFiction、乱暴に意訳するなら「お話」の、その力をぼく(著者)は信じていた。作者談

 どこにでもありそうな家族の話をオヤジ(30後半から40前半)を中心に書かれている。
 作者は私と同い年、団塊の時代でもなく新人類でもなく、高度成長期に子供期を過ごし、特に苦労もせず、バブル期に入社し、就職も楽をし、 リストラされるにはまだ若く、家庭を犠牲にしてまで会社に忠誠を持っていない世代。
 そう言う世代の父と息子、父と娘、旦那と奥さん、息子と父の話です。
 「セッちゃん」の娘がいじめにあう話なんて泣けるね。まいったよ。
 つらい話もあるのだが、読み終えるとビタミンが働いて元気がでてくるような不思議な気持ちになった。

 子供達が中学生くらいになった時、ここに出てくるような状況に陥る場合もあるだろう。
 もっと悪い場合もあるだろう。
 そんな時には、この本を子供の机に置いてみよう。

水の眠り 灰の夢('01.03.31)★★★☆☆
 タイトル:「水の眠り 灰の夢」
 サブタイトル:「村野善三の若かりしころ」
 著者:「桐野 夏生」

 昭和38年、地下鉄爆破に遭遇した記者・村野善三(昔は記者だったのです)。
 その爆破事件を追ううち、一人の女子高生と出会うが何者かに殺され、その容疑者となってしまった。
 東京オリンピックで高度成長期の東京を舞台に、村野の執念が事件を解決へと導く。

 最後の最後で、村野ミロが赤ん坊として登場。
 ミロは村野善三の子供ではなく、親友の子供であった。

隣人('01.04.15)★★★★☆
 タイトル:「隣人」
 サブタイトル:「ルポルタージュ作品」
 著者:「重松 清」

 異色のルポルタージュ作品。
 作者が各事件や出来事の現場を実際に訪れ、原因や考察を独自の感覚で考察しています。
 既に風化しつつある出来事(事件)もあり、「そう言えばあったよな!」と私も当時を思い出します。
 著者はこの「所詮、他人事」で終わらせてはいけない。と警告しているような・・・
 つまり、下にあるような事件でも本当は皆の身近(隣人)の人間が起こしているのだと警告しているんだろう。

出来事コメント
池袋、通り魔殺人事件夜明け前、孤独な犬が街を駆ける、1999年9月、残暑厳しい東京・池袋の白昼の繁華街で、通り魔殺人事件は起きた。
音羽幼稚園児殺人事件ともだちがほしかったママ―各紙が大きく報じた音羽幼稚園児殺人事件。当初、「お受験」がこの事件を解くキーワードと言われた。
てるくはのる支配されない場所へ―「てるくはのる」―奇妙な記号を遺して、容疑者は自らの生命を絶った。
当世小僧気質当世小僧気質―「出家」がブームだという。人は何を“宗教世界”に求めるのか。
少女監禁事件桜の森の満開の下にあるものは…―少女監禁事件を追って新潟・柏崎の現場へ。
Iターン晴れた空、白い雲、憧れのカントリーライフ―青い空と緑の大地。都会人の多くは「田舎暮らし」に憧れる…。
バスジャック事件寂しからずや、「君」なき君―2000年5月に起きた、バスジャック事件の犯人も十七歳だった。「十七歳」は危険な年齢と言われているが。
和歌山ヒ素カレー事件「街は、いますぐ劇場になりたがっている」と寺山修司は言った―和歌山ヒ素カレー事件の主役の家は、解体の日も人垣ができて…。
日産自動車リストラ熱い言葉、冷たい言葉―カルロス・ゴーンの号令一下、日産自動車村山工場が閉鎖される。従業員の暮らしは、家族は、どうなるのか。
多摩ニュータウン年老いた近未来都市―デパートが撤退するニュータウン。アウトレット・モールがオープンするニュータウン。あなたはそこに暮らしつづけますか。
AIBOAIBOは東京タワーの夢を見るか―大ブームとなった“犬型ペットロボット”。彼もまた、ぼくたちの新しい「隣人」だ。

秘密('01.04.17)★★★★★
 タイトル:「秘密」
 サブタイトル:「ミステリーでなくラブストーリーだな」
 著者:「東野 圭吾」

 交通事故に遭遇した妻と娘。
 生き残った娘の身体の中には妻の心があった。
 コミカルに始まる物語は次第に緊迫感を帯びていく。

 娘が高校生になった時、娘の人格が復活した。
 まるで、二重人格者のように妻と娘の人格が交代で現れる。
 やがて妻の人格が消えた。
 しかし、ラスト数ページの展開にこそ「秘密」があった。

 最後のシーン(娘の結婚相手に向かって):「殴らせてくれ2発!一発は娘の分、もう1発は・・・もう一人の分だ」
 結局は殴る前に泣き崩れてしまうんだけどね。
 妻としても苦しんだ結論なんだろうけど、父親って言うか男としては厳しいな。

 #読み終えてからビデオも見たんだけど、東野圭吾氏が出演していた。

16週('01.04.22)★★★★☆
 タイトル:「16週」
 サブタイトル:「あなたといた幸せな時間」
 著者:「向井 亜紀」

 妊娠と同時に告げられた子宮ガン。
 最終的には、子宮の摘出で我が子も失ってしまった。
 そうしないと本人の命も半年だったとか・・・
 「まえがき」だけでも読んでね。そら。

 「小さな命はガンに冒された子宮とともにこの世を去った。
 16週目だった。
 もし、あのまま妊娠を継続していたなら、私の命は6ヶ月だったと医師に告げられた。
 赤ちゃんは、何を考えて生まれてこようとしていたんだろう。
 【検診に行きなよ。行かないの?しょうがない母ちゃんだな】
 そんなふうに言いたかったのかもしれない。
 【恥ずかしい】なんていう子供っぽい理由で検診に行かなかったダメな私を、助けてくれたのかもしれない」

 なので皆さん、検診に行きましょう。

卒業('01.04.28)★★★★☆
 タイトル:「卒業」
 サブタイトル:「雪月花殺人ゲーム」
 著者:「東野 圭吾」

 七人の大学四年生が就職、恋愛に忙しい季節。
 その一人祥子が寮の自室で死んでいた。自殺か他殺か?
 友人である加賀恭一郎(将来は刑事)は、日記かを手がかりに死の謎を追う。
 しかし第二の殺人はおこってしまった。

 親友と信じていたものが、事件によりそれぞれが信用できなくなる。
 就職のため友人を陥れたり、その復讐をしたりと・・・
 「雪月花」とは茶道の茶会の方法のことで、第2の殺人のトリックにも使用されている。

片思い('01.05.12)★★★★☆
 タイトル:「片思い」
 サブタイトル:「友情」
 著者:「東野 圭吾」

 帝都大アメフト部のOB西脇哲朗は、十年ぶりにかつての女子マネージャー日浦美月に再会し、ある「秘密」を告白される。
 あの頃の未来にいるはずの自分たちは、変わってしまったのだろうか。
 過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たち・・・
 私の場合、「青春の日々」の友人で今でも交流があるのなんて奴はいない。
 地元から離れたからなのか、友人を大切にしない、私の根っからの性格なのかは定かでないが。
 超ローカルで生活を続けているママは、さすがに知り合いが多い。
 「あれっ、同級生のxxだ」とか「あっ、中学の時にお尻さわった、変態だ」とかとか・・・

 東野圭吾氏のHPが3月に開設されていました。
 東野氏のコメントやResが多く書かれています。
 また、ここに「片思い」登場人物人気投票というものがあります。
 私も読み終わってから投票しました「中尾」に、その時には4位でした。
 早田、須貝婦人、美月、中尾、西脇哲朗、美月の父、野末真希子、末永睦美、理沙子・・・の順でした。
 早田は、まあ受けはいいだろうと思うけど、中尾が4位ってのは納得できない。

 友情、性同一性障害、男と女とは・・・考えさせられることが多かったね。

気まずい二人('01.05.15)★★★☆☆
 タイトル:「気まずい二人」
 サブタイトル:「人間克服」
 著者:「三谷 幸喜」

 脚本家である三谷氏の、初めての対談集であり、劇作家でもある三谷氏の、初めての戯曲集であり、人見知りでもある三谷氏の、弱点克服のドキュメンタリーである。
 下に書かれている人と対談するのだが、困った時にはもやしと技豆の話。
 または、「自分の名前を逆さまに言えますか?」の質問。
 三谷氏曰く、同世代の人間は言えるとのこと。確かに私も言えました。
 面白かったのは「平野レミ」さんでした。

 ナイスフォローの女(八木亜希子)
 淋し気な女(十朱幸代)
 困惑する女(西田ひかる)
 手を観る女(日笠雅水)
 走る女(桃井かおり)
 ボサノヴァ好きの女(鈴木蘭々)
 笑う女(林家パー子)
 潤んだ瞳の女(緒川たまき)
 喋り続ける女(平野レミ)
 気を使う女(森口博子)
 モンロー似の女(加藤紀子)
 年下の女(安達祐美)
 忘れがちな女(石田ゆり子)

 本人も書いていますが、人と話すのが苦手とのこと。
 というか、話すのが嫌いなんじゃないかと私は思った。
 勝手ながら同じ種類の人間のような気がしました。

タイタンズを忘れない('01.05.18)★★★★☆
 タイトル:「タイタンズを忘れない」
 サブタイトル:「アメリカがもっとも愛した友情」
 著者:「グレゴリー・アレン・ハワード」

 この物語は今から30年前、アメリカの首都にほど近いヴァージニア州にあるアレキサンドリアという町で起きた、実話をベースにした感動の友情物語である。
 現在、映画も公開されている。

 当時は今のように黒人と白人同士が交わることがなかったのだ。
 その影響を受け、ある日地域の学校協議会は黒人学校と白人学校の統合を決定する。T.C.ウィリアムズ高校が生まれたのだ。

 もちろん学校のフットボール・チームも統合することになり、数々の栄光に輝く黒人コーチ、ブーンがT.C.ウィリアムズ高校のフットボール・チーム「タイタンズ」のヘッド・コーチとして雇われることになった。
 しかし、そこには白人のヘッド・コーチ候補であるヨーストが既にいたのだ。
 ヨーストはヘッド・コーチの座を奪われたことにショックを受けるが、これまで育ててきた選手達のために、アシスタント・コーチを引き受ける決意をする。

 学校の統合による確執は生徒たちの間にも根強く残っていた。
 黒人のジュリアスと白人のゲリーの対立を筆頭に、タイタンズはまさに一触即発だった。
 チームをひとつにまとめるため、ブーンは過酷な合宿と厳しい練習を彼らに課していく。

 厳しい合宿の中で固執がなくなり、タイタンズは次々と勝利を手にし、いよいよ州大会へと進出するという破竹の快進撃を続ける。
 だが、大事な決勝戦を目前に控えた夜、誰もが予期しなかった悲劇が起こったのだ。
 キャプテンのゲリーが・・・もう言えない。

 スポコン物には非常に弱いんだよな。(;_;)
 人種問題って日本人には、今ひとつピンとこないところがあるんだよね。
 差別といえば、わからなくもない。と曖昧な書き方になってしまうし・・・
 コメントするのが難しいテーマです。と逃げてします。