Books Story
1 少年H 2 嘘の人々 3 失楽園 4 阿部定
5 遺言 6 リトルトリー 7 BCな話 8 猿の話
9 クーデター 10Cの福音 11ウルトラパパ 12少年時代
13シングルパパ 14ライライライ 15不機嫌な果実 16鉄道員
17水滴 18月のしずく 19タイル 20テイル


Books Old Story


少年H('97.5.23)★★★☆☆
 文章を書くより、文章を読むほうが倍好きである。
 活字中毒入っているかもしれない。
 独り者の時には、かなりのペースで読破してたんだけどな。
 最近では、会社の休み時間しかないのでペースダウン。家じゃ読めないもんな。
 小学校の頃には読書感想文を書くのが大嫌いだったけど、ここに書くことにした。
 生意気な事に★印で評価しようというのだから私も偉くなったもんだ。(満点5星)

 記念すべき第1弾は「少年H」。妹尾河童氏の戦争体験物です。
 海パパのイニシャルも「H.H」だったので、それで選んだ。
 短く要約すると、少年から見た戦争、天皇、嘘ばかり報道する政府を面白可笑しく語っています。
 本文を引用すると「大人も新聞もウソつきや」である。

 大人はいつの時代でもウソつきだけど、新聞がウソつきだとやっかいだな。
 読売新聞には、巨人が負けたことは報道されない、首位はいつも巨人である。
 中日新聞では、首位が中日であったりする。
 戦況がどんなに不利でも、原爆が落とされても正しい報道がされない。
 「インターネット」もなかったし、「3時に会いましょう」もなかったし、 新聞でみんなが頑張れば勝てると書かれていたら「欲しがりません勝つまでは」になるかな。

嘘の人々('97.5.29)★★☆☆☆
 タイトル:「平気でうそをつく人たち」
 英語タイトル:「PEOPLE OF THE LIE」
 サブタイトル:「虚偽と邪悪の心理学」
 著者:「M.Scott Peck」

 本の出だしが「この本は危険な本である。」だったので、それこそ嘘だなと思い選んだ。
 読んで見たけど何が危険なのか分からんかった。
 指でも食べられちゃうんじゃないかとびくびくしてたけど、今でも10本健在である。
 いい紙使用しているので、指切りそうにはなったが。

 内容は、著者が精神科医で、今まで治療した心の病んだ人(平気でうそをつく人たち)の話をもとに、 あ〜でもない・こ〜でもないと考察してます。
 以前に話題になっていた、AC(アダルト・チルドレン)とダブってしまいました。
 どういう事かというと、心の病んだ人の親も病んでいる場合が多いということ。
 かつ、自覚症状がないぶん質が悪い。

 私の回りにも「平気で嘘つく人」が大勢います。
 私も嘘をつきます、海にパパのお仕事は?と聞かれ。
 「パイロット」と答えている。
 翻訳した人が悪いのか?日本語がくどくていかん。よって★マイナス1。

 
失楽園('97.6.6)★★★☆☆
 タイトル:「失楽園」
 サブタイトル:「命削る性愛<エロス>の讃歌」
 著者:「渡辺 淳一」

 ミーハーなもので流行ってるなんて聞くとすぐ読んでしまう。
 それに、副題の「エロス」に引かれたのも事実だ、エロ本は会社で読めないけど、 エロ小説なら会社でも読める。
 渡辺大先生の小説を「エロ小説」とは失礼でした。
 しかし、内容はなかなかエロイ表現が多く、赤面してしまいます。
 もう止めてくれ〜という感じ。「エロス」に誘われて買ってきたのに、そればかりだと飽きる。

 女性のヌードには興味があるが、全ての人がヌードだと「服を着てくれって」ってなるのと同じ。
 例えが貧相だな。

 内容は、あるサラリーマンがエリート道から外れ、ある主婦と出会い、恋に落ちる。
 その末路は破滅。
 「幸せがいつまで続くか不安になる。どうすればいいの。」
 「死ぬしか、ないのね。」
 この発想は単細胞海パパには理解できないが、理解できない。
 読み終わり釈然としない「もやもや」が覆っている。

 黒木瞳さんは「はまり役」だと思う。

  
阿部定('97.6.10)★★★☆☆
 タイトル:「阿部定<事件調書全集>」
 サブタイトル:「命削る性愛<エロス>の讃歌」
 編集者:「コスミックインターナショナル」

 サブタイトルが「失楽園」と同じなのは、この本が「失楽園」のサブ本だからです。
 「失楽園」の本の中でも各所に「阿部定」のことが引用されていた。
 サブ本だけあって内容があたらずも遠からずという感じですね。
 念の為、阿部定事件とは。

 昭和11年5月18日荒川区尾久町の待合「満佐喜」で石田吉蔵(42)が殺された。
 死骸は、細紐をもって首を締め下腹部を刃物で斬りとられていた。
 蒲団の敷布には鮮血をもって、「定吉二人きり」としたためられ、さらに男の左太股に 「定吉二人」と書かれ、なお左腕に「定」の一字が血をにじませながら刃物できざんであった。
 その犯人が元女中阿部定であった。

 尋問:「何故石田の陰茎を切り取って持ち出したか?」
 定:「それは一番可愛い大事なものだから・・誰にも触らせたくない・・・。」
 よっぽど好きになったんだね。

 今年の秋に映画「ABESADA」が公開される予定で、かつ女優葉月里緒菜が阿部定役に挑むそうです。
 「失楽園」みたいに、二匹目のドジョウがいるか?

遺言('97.6.18)★★★★☆
 タイトル:「400字の遺言」
 サブタイトル:「人生のよき証しのために」
 編集者:「佐藤 慶女」

 明るい本を最近読んでない海パパである。
 しかし、この本はそうじゃなかった。人が死ぬ時って、恨み、怒り、未練、挫折・・・等考えないのですかね?
 明るくサヨナラしている人が多い。(恨みつらみでは本にならないかな)
 何個か抜粋してしまいましょう。著作権を無視してるな、犯罪だな。
 いいかな?、いいよ。

 最後の転居通知
 〇月〇日、お暇のご挨拶を申し上げないまま彼岸の住人となりました。
 新しい環境に戸惑いの連続ですが、例の如く陽気に好奇心いっぱいの探索をはじめました。
 こちらへは皆様出来るだけごゆっくりお出かけくださいね。
 当地のあれこれを学び案内人のライセンスを取っておきますから。いつかまた・・・○子
 妻〇子、せっかちな性格のまま一足先に出発しました。・・・以下省

 おかめのお面
 ・・・死顔を人に見られるのはいやだし、見る人だってこわごわ白布をめくって見るでしょ。
 だからおかめのお面がいいわ。白い布をめくるととぼけたおかめの面があらわれる。
 思わずウフフと泣きだすのも止まっちゃうでしょ。・・・以下省

 ざまあみろ
 今までわがままな私に付き合ってくれて、どうもありがとう。
 さぞ、大変だったでしょうね。
 でもね、私より上のわがままなあなたに付き合った私の方が・・・
 「未亡人には花が咲く、男やもめにウジがわく」健闘を祈ってます。
 P.S. ざまあみろ!

 息子よ、一生分の涙で送れ
 あんたに一言、言っておきたいことがある。
 朝起こしたら、普通に目覚めよ。間違えても「もう起きとる」と2階から叫ぶな。
 20分以上トイレに座るな。出かける時は、黙って行くな。締め切り過ぎた提出物を、カバンの底から山と出すな。
 学校から帰ったら、靴下を脱ぎ散らかすな。手も洗わずに、冷蔵庫を開けてくれるな。
 テレビのチャンネル、カチャカチャ換えるな。人のおやつを口に入れるな。
 受験生は偉いと思うな。専用のテレビがほしいとゆめゆめ思うな。わけもなく弟をにらむな。
 母の髪型が変わったら、すみやかに気付け。たまには、「ごはんがおいしい」と笑え。
 こんなこと、何も言わない。
 だけど母が死んだら、一生分の涙で送れ。

 これ以外にも多くの遺言があり、目頭が熱くなるものが多かった。
 特に自分の死後気にしている事に、尊厳死、延命処置、安楽死、葬儀不要、献体希望、戒名いらない、 等が多かった。
 そろそろかな?と思われた方はどうです。

リトル・トリー('97.7.1)★★★★☆
 タイトル:「リトル・トリー」
 英語タイトル:「The Education of Little Tree」
 サブタイトル:「チェロキーに捧ぐ」
 著者:「forrest Carter」

 この著者は生涯で四作品しか残していない。
 代表作は「Gone to Texas」。あのクリント・イーストウッド監督・主演により映画化された「アウトロー」のこと。
 内容はインディアンの少年が両親を無くし、祖父母に引き取られる場面から始まる。
 その少年の名前が「リトル・トリー」なのです。
 それから少年は祖父母に、素晴らしい自然の中で多くの事を学ぶ。
 森や山での生活のこと、インディアンと白人のこと、宗教のこと、生と死について。

 「ハックルベリー・フィンの冒険」「十五少年漂流記」と肩を並べていい本だよ。
 大人にも十分楽しめたけど、子供達に読んでもらいたい。
 それにしては漢字が多いのでルビをふって欲しかったな。

 五つ星にしようか迷ったんだけど、四つ星。

BCな話('97.7.15)★★★★☆
 タイトル:「BCな!話」
 サブタイトル:「あなたの知らない精子戦争」
 著者:「竹内 久美子」

 タイトルのBCとは、「Biologically Correct」(生物学的に正しい)の略。
 一方PC「Politically Correct」(政治的に正しい)という言葉もある。
 政治的観点と生物学的観点で物事がまるっきし変わってくる。
 例えば、贅沢をしたいために売春に走る女の子を、「とんでもない」と批判することがPCである。
 しかし、生物学的には何か意味がある筈と考えるのがBCである。

 BCの考えで下に書いたような事を考えていく。
 一回の射精での精子の数は、前回性交からの時間、その間のパートナーとの共有時間(少ない時間の方が多い)、 女性の体重に依存する。
 浮気の場合に放出される精子の数は、多いだけでなく、泳ぐ速度など、質もいい。
 マスターベーションをすると性交の際の放出精子数は減る。しかしそれを補って余りあるほど受け入れ精子数が増す。
 キング・オブ・淫乱は「毒蛇」。
 娼婦の子は精子戦争を勝ち抜いた、勝利者の子。
 レイプは男の戦略、女はただの被害者ではない。
 彼女が早く「いった」場合には、喜んでいるふりして「あんたの子なんか、本当は欲しくない」と思っている。
 女性のダイエットは、バース・コントロールである。

 上に書いた項目に対して、生物学的に説明されている。
 すこし無理がある項目もあるけど、まったくのはずれではないんだろうな。
 海ママには「何その本」なんて白い目で見られてしまった。
 PCなママには理解できないな。

猿の話('97.8.5)★★★★☆
 タイトル:「ネアンデルタール」
 サブタイトル:「人類の起源をめぐり冒険が始まる」
 著者:「John Darnton」
 翻訳:「嶋田 洋一」

 ドイツのネアンデルの渓谷(タール)で初めて発見されたため、こう名づけられた。
 約3万年前に絶滅したと考えられていたが、ひっそりと山奥に生存していた。
 ネアンデルタール人は人類の祖先ではなかったり、 言語は使わず超能力でコミュニケーションしたり、いいネアンデルと悪いネアンデルがいたりと話題は尽きない。
 科学者が捜索にいって悪いネアンデルと戦うお話です。
 帯にS.スピルバーグによる映画化決定。と書かれていた。
 「ジェラシック・パーク」もそうだったように、本読んでから、映画観るのが好きなんだよね。

 発掘・冒険って男の子には必須科目だけに、興味引かれるんだよね。
 海と冒険してーな「海、冒険するか?」
 海:「OK、じゃんけんぽん」冒険だってば。冒険。「けん」しかあってないじゃないか。

クーデター('97.8.17)★★★★☆
 タイトル:「クーデター」
 サブタイトル:「Coup」
 著者:「楡(にれ) 周平」

 北陸の原子力発電所が何者かに占拠された、それと同時に米国大使館と軽視庁が爆破された。
 誰もが北朝鮮の仕業と考えたが、実はある宗教団体のクーデターであった。
 その宗教団体は自衛隊、政治家や官僚に隠れ信者を送り込みクーデターを成功させようとした。

 どっかにあった宗教団体を思い出させる話であったが、面白かった。
 普段、家では本を読まないんですが、家に持ち帰り一気に読んでしまった。
 でも海が起きていると、さすがに読めない。
 海:「パパ、海君にも本読んでよ」
 パパ:「OK、戦争が、自ら欲したものでなく、常に、やむを得ずなされたものだと思いたいが為に、 人々は逆に、戦争の聖なる旗印を、自分達のまわりに探し求める」
 パパ:「楽しい?」
 海:「楽しくないよ。プーン」

 パパ:「クーデターとテロの違いって何だ?」
 ママ:「テロって悪い人でしょ?」正解です。ママにはかなわないです。

Cの福音('97.8.23)★★★☆☆
 タイトル:「Cの福音」
 サブタイトル:なし
 著者:「楡(にれ) 周平」

 前回に引き続き楡さんの本を読まさせていただいた。
 しかし、それもひとまず今回で終わりである、だって2冊しか出版してないからさ。
 今回はコカインの売人が主人公なのだが、チンピラや893とは少し異なる。
 アメリカの大学を優秀な成績で卒業し、完璧なコカインの密輸ルートを開拓し、 コンピュータ・ネットワークでのみ連絡を取り、決して顔を見られることなく取り引きを完了する。

 そのコンピュータ・ネットワークがNIFTY−serveなんです。
 海パパも会員の一員で、以前は仕事でもプライベートでも毎日アクセスしていたが、 インターネット、E−mailの普及でめっきりアクセスしなくなった。
 たまにアクセスすると、メイルが到着していて、誰かと思うと、
 「まがい物でないです。修正もなく、画像も鮮明できっとあなたも満足!」
 どうしてこのidの人物がスケベだと分ってしまうのだろ?

ウルトラパパ('97.8.30)★★★☆☆
 タイトル:「おとうさんはウルトラマン」
 サブタイトル:「ウルトラ・パパの子育て絵日記」
 著者:「みやにし たつや」

 海の絵本を真剣に見てしまった。
 強くてかっこいいウルトラマン。そんな彼にも奥さんと子供がいて、怪獣を退治して帰宅しても、 子供と遊ぶエネルギーは残している。
 そんなお父さんになりたいよね、でも最近帰宅すると、海はすでに「ねんね」してるんだよね。
 まあ、ママも寝てるからしょうがないけど。

 筆者のコメントに「昔、ウルトラマンを見ていた子供たちが、今はりっぱな、かっこいい、 素敵なお父さんになっていると思います。そんなお父さんたちに、この絵本を見てもらいたいです」
 筆者の希望どうり、りっぱで、かっこよくて、素敵で、超イケテルお父さんが見ました。

少年時代('97.9.29)★☆☆☆☆
 タイトル:「くそったれ!少年時代」
 サブタイトル:「わたしはみんなが嫌いだった」
 著者:「チャールズ・ブコウスキー」
 翻訳:「中川 五郎」

 初めての一つ★になってしまった。
 つまらなかったんだも、しょうがない。
 何がつまらないかを説明するのは、難しい。
 ただ一つ「この本は買わないほうがいい」
 ここまでけなすと、逆に読みたくなる人もいるんだよな。

シングルパパ('97.10.8)★★★☆☆
 タイトル:「シングル・パパ」
 サブタイトル:「Dance Real Slow」
 著者:「マイクル・グラント・ジャッフェ」
 翻訳:「青木 久恵」

 ある弁護士は、数年前に妻が家出して以来、一人息子の子育てに励むシングル・パパだ。
 わががまな子供の世話に手を焼き、ときには投げやりになり、シングル・ライフに憧れたりする。
 そこに、一人の魅力的な女性が現れる。子供とも相性もよく、しだいに親交を深めていく。
 そんな時、前妻から「子供と一緒に暮らしたい」と連絡が入る。

 この前妻、家を出る理由というのが「私、若すぎたの」だった。
 小説の人物に対して文句を言ってもしょうがないが、ろくな人間じゃない。
 しかし、子供がいないとこんな本読まないよな。
 昔は子供もそんなに好きでなかったし、視線にも入ってこなかった。
 それが、最近じゃ、子供がよく目に入る。
 独身時代に見た「クレイマー・クレイマー」はたいして印象なかったけど、今見るとまた違った感じになるかな。

ライライライ('97.10.23)★★★☆☆
 タイトル:「永遠も半ばを過ぎて」
 サブタイトル:「LielieLie原作」
 著者:「中島らも」

 映画「LielieLie」の原作です。
 実はこの映画、海ママがハガキを出して当選して、試写会に行ったのです(海ママだけ見てきた)
 海パパは海と遊んでいた。
 ママはいい歳してジャニーズが好きなんだけど、豊川 悦司はもっと好きなんだって。
 海パパもよく「トヨエツ」に似てるって言われるんだが、「もっとかっこいい」と答えている。
 まさに、ライライライ。
 豊川、鈴木 保奈美、佐藤 浩市が出演しているらしい。

 内容は豊川が演じる詐欺師が鈴木、佐藤を巻き込み、本の出版をネタに詐欺をはたらく。
 詐欺で作った本が本当に売れてしまうという、よくあるパターンでおいしくない。
 自由業の中でも大変な職業だよな、完全歩合制だし、有休、賞与もないし、交通費の支給もない、 でも税金払わなくていいな、上司もいなくていいな、毎日会社いかなくてもいいし、どっちもどっちかな?

 でも、海パパは口下手だから無理だな。でも、インターネット詐欺なら可能かな。
 よく送られてくる、「あなたは今の収入に満足してますか?...」
 「あなたは厳選なる抽選に当選しました、xx円で幸福の水晶玉が...」
 「この券さえあれば、全国の映画館で映画が安くご覧になれます」
 こういうメイルにはイライライラだな。

不機嫌な果実('97.10.30)★★☆☆☆
 タイトル:「不機嫌な果実」
 サブタイトル:「夫以外の男とのセックスは、どうしてこんなに楽しいのだろう」
 著者:「林 真理子」

 読んだ後に判明したんだけど、TBS系列のテレビでやってるんですね。見てないけど。
 違うな、海ママが同時刻のフジTVのドラマ見てるから、見せてもらえないのだ。

 読んでいて参ったことがある、それはどんなに想像しないようにしても、主人公の顔が「林 真理子」なのだ。
 これには参った。
 どんなにセクシーな表現の文章でも、どんなに上手い言い回しや台詞でも顔が「林 真理子」なのだ。
 どんなにいい本でも、「林 真理子」の本は買わないと誓う海パパであった。

 どんな話かと言うと、普通の主婦が刺激がなく不満に思っているとき、浮気をしてしまう。
 夫との事務的なセックスと異なり、すっかりはまってしまう。
 で、離婚してその男と一緒になるのだが、やはり刺激がなくなり浮気をする。その場面で終わる。

 「二回結婚してやっとわかった。男の人ってそんなに違わないもんだって」
 「最初楽しくてもいつだってすぐにつまらなくなってしまう」

 馬鹿な奴だなと思ったが、海ママも「刺激がないよね−」とか「ドキドキしたいなー」なんて言っているから、 不機嫌な果実症候群の予備軍かもしれない。
 そういう奴は、富士急ハイランドの「ふじやま」でも乗ってこい。

鉄道員('97.10.31)★★★★★
 タイトル:「鉄道員」
 サブタイトル:「直木賞受賞作」
 著者:「浅田 次郎」

 初の満点です。
 8作品からなる、短編集なのですが、全部よかった。
 私もこういう文章が書ければ、サラリーマンとおさらばできるんだけどな。
 少し「阿刀田高」風だけど、それぼどブラックでもなく、程よい感動がある。

 ふとテレビを見ると浅田さんが出演しているではないか、少し頭が薄くて、メガネかけていていて、 海パパに似てるじゃないか。
 あと文章の書き方も最後から書くと言うのも海パパと同じじゃないか。
 落ちが決まらないと書けないよね。

 びっくりしたのが、「元自衛隊員」だそうで、「小説家になりたければ、自衛隊に入れ」と言ってました。
 根拠は体力勝負だからだそうです。
 御殿場も近いから僕も入ろうかな。

水滴('97.11.8)★★★☆☆
 タイトル:「水滴」
 サブタイトル:「芥川賞受賞作」
 著者:「目取真 俊」

 沖縄出身の’60年生まれの作家で海パパともさして歳がかわらない。
 ’60年生まれなので戦争など体験していないが、話は戦争にまつわるものである。
 特に日本で唯一の地上戦が行われた沖縄での戦いの話である。
 ある男の足に水が溜り、異常に腫れてしまう。
 その足に溜まった水を夜になると、沖縄戦で亡くなった人々が飲みにきて、元気に回復?
 その水のおかげで供養され成仏していくのだ。
 海パパが説明すると異常にくだらない話に聞こえるかもしれんな。

 沖縄が日本に返されたのも最近と言えば最近なんだよね。
 高校生の時、沖縄から引っ越してきた同級生がいた。
 彫りが深くて、背が高くてかっこいい奴だった、部活も野球部で一緒でよく遊んでいた仲間だった。
 「国籍はどこだ?」なんてからかう奴もいた、ひどい話だ。
 そいつは高校卒業して、アメリカに行った。
 少ししてエアメールが届き「アメリカはいいぜ!マリファナ吸ったら世界が変わった」 なんてのが届いたっきり連絡が途絶えた、「沖縄」って言葉を見たり聞いたりすると奴を思い出す。

月のしずく('97.11.11)★★★★☆
 タイトル:「月のしずく」
 サブタイトル:「信じて愛して奇跡再び」
 著者:「浅田 次郎」

 また浅田さんの本を読んでしまった、どうやらファンになったみたいだ。
 他に誰が好きかと言うと、「阿刀田高」と「小林信彦」さんが好きなのだ。
 しかし、阿刀田さんの場合はファンでなく、師匠と弟子との間柄なので少し違う。

 内容は「鉄道員」と同じ短編集で、同じようによかった。
 おわり。

タイル('97.11.14)★★☆☆☆
 タイトル:「タイル」
 サブタイトル:「純文学なのにホラー」
 著者:「柳 美里」

 ユウ ミリって読むんだぜ、知ってた?
 S43年生まれだから海パパより若いんだよな、いいな作家になれて。
 でも経歴は結構変わっている、高校中退して柴田恭平の「東京キッドブラザーズ」に入り、 その後劇団「青春五月党」を結成する。
 平成5年に「魚の祭」で賞を受賞する。

 本の内容はと言うと、★二つという残念な結果になってしまいました。
 ちょっと変わった男が部屋中にタイルを張る話だピヨーーン。

テイル('97.11.14)★★☆☆☆
 タイトル:「スワロウテイル」
 サブタイトル:「イェンタウン」
 著者:「岩井 俊二」

 映画にもなっているので知っている人も多いと思う。
 岩井俊二君とは同じ歳なんだよね、いいな作家になれて、映画監督までやれて。
 なーんて、サラリーマンが一番だもんね。
 内容はね、たいして面白くなかった。
 日本に不法入国した外国人が墓荒し等で円を稼ぐ話さ。
 海ママに岩井俊二なんてたいした事ないなって言ったら。
 「凡人にはわからないんだよ」なんだと失礼な奴だ。
 最近、本を読むペースが上がっていて、感想を書くのが面倒になってる。