鶴ヶ城

今日も1人だけ早く目が覚めた。二人が寝ているのをいい事に、こっそりコンビニで朝食と雑誌を買って時間をつぶす。8時丁度に二人を起こし、会津若松の名所中の名所である鶴ヶ城へ向かう。車を駐車場に停めて、いつもの通りトイレの洗面所で顔を洗う。最近のトイレは全体的に綺麗になっているので助かる。こんなとこ入るくらいだったら漏らした方がマシだ!って言うところは殆ど無い。
支度を終えてから鶴ヶ城を見学に行く。この城は芦名直盛によって築かれ、伊達正宗や蒲生氏郷なども入城し、幕末の戊辰戦争では1ヶ月ほどの篭城戦を戦い抜いている。白虎隊なんかはここの人たちです。5層の本丸の中には銃刀器や鎧などの武具や、歴史的な資料が多数置いてあり勉強になります。







5層目の最上階は展望台になっており、会津の町並みや周囲の山々が一望できてとても眺めがいい。
このお城には茶室の麟閣が併設されており、そこも見に行った。と、言うよりは抹茶を飲みに行ったのである。旅先で抹茶があるとなぜか飲んでしまうものである。
お茶を飲んでから城の堀の周りで写真をとって回った。この城も立派な堀があるので個人的に嬉しかった。かなり重度の堀マニアなのである。

猪苗代湖へ

城を見た後も、会津をまだ見て回りたかったのだが、今日帰らなければならないので時間が無い。さっと車に乗り込み一路、猪苗代湖へ。やはり猪苗代湖も見ないといけないだろう。会津の街中から山道を抜ける道を走る。「ねー、温泉寄っていかない?」という話がでて、全員一致で可決された。この辺りは温泉がいたるところにあるようだ。
山道を登りきったところで視界が開ける。猪苗代湖が見えてきた。「うわー、でかい!」これが率直な感想だった。確かに地図上ではかなり存在感がある湖だったのは知っていたのだがこれほどに大きいとは思わなかったのだ。後で知ったのだが、この湖は日本で4番目に大きい湖なのだ。しばらく走っていると、車を停められそうな場所があったので、路肩に停めて暫し湖を眺めた。
眺めを堪能した後は温泉探し。とりあえず猪苗代の街中へ。街中で観光マップを手に入れて、そこに載っていた日帰りの温泉に向かった。10分ほど車を走らせたところにあったのは民宿風の建物。冬はスキーやスノボで賑わうのであろう。「こんにちはー」と建物に入っていくと、顔がおっかなそうなおっちゃんが出てきた。温泉に入りたいと告げると、おっちゃんはスリッパを出し、風呂場を案内してくれた。思ったよりはいい人みたいだ。人を顔で判断してはいけない。
風呂自体はオーソドックスな民宿の風呂といった感じだった。大きな浴槽がひとつだけで露天風呂はなかった。しかも日曜日の昼間と言う中途半端な時間だった為か貸切だ。オイラは体を洗うと早速泳ぎ始めた。貸切なら泳ぐという行為は基本である。十分泳いでから風呂をあがると体がさっぱりした。どんな効用があるのかは知らないが気持ちがいい。
帰ろうとすると、フロントのおっちゃんが「今日はキャンプでもしてきたんですか?」と尋ねてきた。確かに風貌を見たらキャンプ帰りに見えるのも知れない。「いや・・・・、まあ・・・・・。旅行の途中で寄ったんですよ。」と返事をした。少なくともキャンプではないだろう。普通の旅行だよなぁ・・・・・・。自信を持って言えないけど。

チェロキー壊れる!?

猪苗代湖を後にして郡山市へ向かう。途中のコンビニで飲み物補給。買い物を済ませてから車を出そうとしていた薫チャンが「あ〜〜〜〜!」と叫んだ。なんだなんだ?話を聞くと、サイドブレーキを下げようとしたら、サイドを下ろすボタンが飛んで取れてしまってサイドが下がらなくなってしまったそうだ。それはまずい。ひじょ〜〜にまずい。最近は故障もなく調子が良かったのにこんなところにきて壊れるなよ〜。と思いつつも、とりあえずコンビニで買った五目おにぎりをほお張る。何も食っていないので腹が減っていたのだ。
とりあえず壊れてしまったサイドブレーキをどうしようかと、おにぎり1個分考えて、とりあえずなんとかして下げるだけ下げてみようとトライした。結果、下げる事に成功しました。とりあえず下がる事は下がったからこれでよしにしよう。と言う事にして走り出した。こんなんでいいのでしょうか?いいんです〜〜〜。

魚の町 いわき市へ

サイドブレーキがないまま車を走らせて郡山市を抜けていわき市へ向かう。郡山を抜ける頃にはすでに5時近くになっていた。3人の頭の中は夕飯の事で一杯だ。マップルを見て夕飯はいわきの小浜名にある海鮮食堂で食べる事にした。これもかなり行き当たりバッタリで決めた事だ。突然行き先が変わる事がよくあるのだ。
辺りが暗くなりかけた頃に目的地に到着。建物的には魚センターで、海鮮食堂はそのなかにあるのだ。時間が遅かったために刺身などを売っているコーナーはすべて閉店していて、お土産物類のコーナーと飲食店のコーナーだけやっていた。ここでなぜか「喜多方ラーメン」を土産として買った。ぜんぜん居るとこ違うんだけどね・・・・。自分が食うわけじゃないからいいのだ。
買うものを買ってから食堂へ。全部で15件近くの食堂があり、どれも安くて美味しそうなので非常に悩む。結局は「どこに入ろうか?」と3人で会合を開いて「どこでもいいよ。」と言う事になったので、「んじゃ、ここにしよう」と、目の前の店に入ったのであった。いや、これでも一応選んだんですよ〜。
おいらは煮魚定食、工藤クンはウニ丼、薫チャンに至っては浜名湖名産うな重なるメニューを頼んでいた。ウニまではなんとなくわかる。許そう。でも、浜名湖名産うな重ってのはどーだろう。浜名湖全然関係ないし・・・・。他人のメニューに心の中でケチを付けつつも、一品料理でキンキの開き・刺身・から揚げを頼んだ。
料理が運ばれてくると、頼んだ量も多かったのでかなり豪勢な食事になった。ちなみに煮魚定食の煮魚は日替わりで、今日は”ほっけ”だった。”ほっけ”といえば開きでしか食べた事が無いので、煮た”ほっけ”は初めてだったのだが想像以上に美味しかった。開きより煮た方が美味いのかもしれない。二人のウニやウナギを少し分けてもらったのだがこれも美味しい。ケチを付けても美味いものは美味い。お礼にほっけをあげたのだが、二人にとっては割が合わなかったかも。

さー、帰るぞ

食うもんも食ったし後は帰るだけ。すでに9時近い。東京外環を通ったとしても東京まで戻るのには0時近くになるだろう。最初に工藤クンを東京で下ろし、薫チャンを神奈川で下ろし、そして最後においらが静岡まで帰る。おいらが家に辿り着くのは何時になるのだろうか。ここからは必然的にドライバーが決まってくる。東京までは工藤クン、神奈川までが薫チャン、そこからはオイラ。と、言う事なので体力を付ける為に後部座席に寝っ転がる。遅くなるのは目に見えているので寝られるときに寝ておかなければ危ないのだ。
外環に乗る手前で目が覚めた。最後の給油も済ませたので交通費(ガソリン・有料道路・駐車場代)を3人で清算した。計算によると1人7000円くらいだった。旅の終わりに清算していると本当に交通費これだけ?って感じる。その反面、エンゲル係数がかなり高かったりする。これもこのメンバーの旅の特徴だ。
外環に乗ってからは来年の旅行はどこへ行くか?という話をして盛り上がった。高速で一気に青森に行こうとか、逆に関西の方に行こうとか。話は尽きない。そんな事を話しているうちに工藤クンの家に到着。
工藤クンを下ろしてからは薫チャンの運転で神奈川まで。深夜といえどかなり距離がある。会いに行くのも大変だろう。聞いてみると最速で1時間、渋滞になると3時間もかかるらしい。ある意味、遠恋に近いものを感じてしまった。

薫チャンを下ろしたら、オイラ1人の旅になる。ルート的に海岸線に出られる事に気が付いて車をそちらに走らせた。海岸沿いのコンビニに車を停めて小休止。道をはさんだ堤防を見ると若者が2人で佇んでいた。どーやら二人とも男のようだ。暗くて見えなかったけど抱き合ってはいないようだ。ケッ、おもしろくない。コンビニで飲み物を買い、それから道を渡っておいらも堤防に登ってみた。潮を含んだ風が心地よい。が、堤防には波が勢いよく叩きつけられていて今にも頭から波をかぶりそうで落ち着かない。
車に乗り込み、海岸沿いを走らせていると反対車線に暴走族が出現。凄い数だ。近所に住んでいる友人からは「族渋滞」というものがあると聞いてはいたが実際に見るのは初めてだ。反対車線を見ながら走っていたら、目の前からヘッドライトが迫ってきた。どーやら逆走してくる人もいるらしい。さすが湘南!と妙に納得してしまった。

そこを過ぎると何事もなく、平穏無事に家まで辿り着きました。到着時刻は朝の5時。荷物を下ろすでもなく、速攻で布団に入ったとさ。(めでたしめでたし)

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