宿題のことを整理しておきます。宿題は基本的に3つ。漢字、計算ドリルと本読みカード。そして日記です。
ドリル類の宿題は、月曜日にテストをして、満点を取れなかった子に出ます。(計算テストは、今週から始めます。)漢字は、100字のノートに1ページ程度。計算は20題程度を1日分とし、学校に来る日には、必ず1日分を提出してもらいます。
100点を取った子は、次のテストで“失敗”するまでは、その教科の宿題はありません。日記は週に1回以上全員提出。本読みカードは、毎日全員提出です。
ドリル、日記に関しては、本人の責任内で処理できることですので、厳しく“取り立て”ができます。
しかし、本読みカードは、家の人の事情も関係してくる(仕事が忙しいと私も息子たちの本読みを聞くのに本気になれないことがあります)ので、やってこないことがあっても、一様にしかれません。
その結果、本読みカードではいろいろな現象が表れました。4月から毎日頑張ってきた子もいます。もう、カードの2枚目が終わります。私が厳しく調べないことをいいことに、4月から全く提出しない子もいます。お子さんはどうでしょうか。
ドリルという治療法には即効性があります。何日か必死になってしがみついてやり続ければ、成果は目に見えて表れます。この1月間、「山道を少しもどって」ドリルをやり続けたこの中には、それを実感している子がいるはずです。
それに比べて、本読み、日記には即効性がありません。1カ月や2カ月やっても、劇的な変化は表れません。しかし、これから先、本当に血となり肉となるのは、こちらの方なのです。ドリルが解熱剤だとしたら、本読み、日記は体質を改善していく漢方薬だとイメージしてみてください。
本読みカード
勉強の力を伸ばすのは学校の責任ですから、宿題を家の人に手伝わせてしまうのは大変申し訳ないことなのですが、この本読みカードだけは、家の人の手伝いがどうしても必要です。お子さんのためにぜひご協力をお願いします。
どの教科も、言語を用いて説明されています。テレパシーを人類が使いこなせる日が来れば別ですが、言葉無くして勉強を進めるのは、当分無理です。言葉を使いこなせる人間でなくては、これから先、勉強はますます大変になります。
どうしても、本をすらすら読むことは必要なことなのです。
まず、今、国語で勉強しているところをしっかり読めるようにしてください。毎日2ページくらいずつで十分です。1日5分くらい集中してやれればいいと思います。
集中出来る限り、時間は長ければ長い方がいいのですが、いくら時間が長くても、集中できなければ何もなりません。力以上に一度に食べ過ぎても、大事な栄養はトイレに流れていってしまうのです。
その場所がうまくなったら、次へ進んでください。
国語で勉強している箇所が全部うまく読めるようになっても、まだ、学校の国語の授業でそこをやっていたら、他の教科の教科書をよむといいと思います。教科によって文体や用語が違います。
国語の本が上手に読めるからといって安心していたら、算数や社会の教科書がうまく読めなかったということは、よくあります。
もし、お子さんにやる気があるようなら、テープレコーダーを与えてください。ゲームのカセット1個分の値段で買えるはずです。テープは1本100円で買えます。
自分の読み方を客観的に聞くことにより、読みの実力は格段にアップするはずです。お父さん、お母さんが忙しいときは、それに吹き込んで自分で聞くだけでも、十分な勉強になります。
ただ、あまり機械にまかせっきりにしないほうがいいようです。お父さん、お母さんの愛情以上に、お子さんの力を伸ばせるものはないのですから。
お父さん、お母さんがはんこを打つ暇も無ければ、(テープレコーダーがなくても)犬やぬいぐるみを相手に一人で読んで、犬の手形でも押してくれればいいので、とにかく毎日続けることが大切です。