A君は、家族旅行のお土産だと言って、給食のとき、お菓子をみんなに配りました。
B君は、母の日に、カーネーションを買って送りました。
Cさんは、父の日のために、これからお小遣いを節約して、プレゼントをしようとしています。
D君は、ヨーグルトが好きな友達に、給食で出た自分の分のヨーグルトをあげました。
プレゼントには、必要な3つの条件があります。
1 相手に何かをしてあげたいという気持ちが、心にいっぱいあふれていること
2 相手が何を望んでいるか、知っていること
3 自分の力で手に入れたものであること
A君も、B君も、Cさんも、D君も、1と2の条件は十分満たしています。でも、3はだめですね。お菓子や花を買ったお金は、お父さん、お母さんがかせいだもの。お小遣いも、お父さん、お母さんがかせいだもの。給食代も、お父さん、お母さんがかせいだお金です。
プレゼントというのは、自分の心を、自分のエネルギーに変えて送るものです。相手が大切であればあるほど、高価なものを送りたくなるのは、それを買うために懸命に働いているからです。プレゼントというのは、その人を思う時間の重さの証しなのです。自分で稼いで暮らしていない子供が何か物を買って人に上げるというのは、プレゼントの現象面だけを間違えてとらえていると言えます。
E君が体を壊して長い間休んだとき、多くの子が心配して、学校の様子を手紙に書いたり、電話で励ましたりしていました。これは、条件を三つとも満たしたすてきなプレゼントです。
リボン
プレゼントが嬉しいのは もらって得をしたからではなくて
プレゼントが嬉しいのは あなたが私を思ってくれた時間の長さと
これを手に入れるために流れたあなたの汗が
リボンのもとに上手に結わえてあるから
この結び目は 鋏で切らずに
ゆっくり ていねいに ほどこう