Q13  せっかく入ったバスケットボールのスポーツ少年団ですが、指導者が厳しく、好きだったバスケットボールがが次第に嫌いになっていくようです。やめさせた方がいいでしょうか。今、やめさせると我慢のできない子になってしまうでしょうか。

A13  息子さんのバスケットボール少年団の件ですが、他に支障がなければ、すぐにやめるべきだと思います。

   指導者が、文面の通りならば、続けることはお子さんにとってマイナスになることはあっても、プラスになることは絶対にあり得ません。

   今回の場合はやめることで、「がまん弱い」子になるなんてことも、絶対ありません。

   私自身はサッカープレーヤーではありませんが、昔からサッカーにはとても興味を持っており、サッカー少年団の指導者の方から教わってきたことがたくさんあります。

   私が見たりおつきあいして「この人は良いスポーツ指導者だなあ」と感じた人たちには、共通点があります。

   それは、自分が預かっている子供達が、人生の一番大事な年齢(サッカーで言えばワールドカップに出る年齢)で、サッカープレーヤーとしてのピークを迎えてほしいと願っていることです。

   そして、そのためには、小学生のこの年齢で、何を教えなければいけないのか、何を強要してはいけないのか
をしっかりわかっているということです。

   その人達に教わってきた子供は、サッカーを心から楽しみ、サッカーについて真剣に考えることができていました。

   その指導者の方たちは、子供達のいいプレーや行いに対しては、本当に上手にほめて、やる気を出させていました。

   が、いつでも、やさしく子供達をほめていたかというと、そうではありません。

   してはいけないことに対しては、厳しく叱っていました。

   ただ、そのしかり方は、目の前の勝敗にこだわることなく、もちろん感情的にではなく、子供達の将来をよく考えてしかっていらっしゃるのが、横で見ている素人の私にもよくわかるしかり方でした。

   お子さんのバスケットの指導者がどんな方かはわかりません。

   大変いい人なのかもしれません。ただ、指導者としての経験や、人生の経験がまだ少ないのではないかと思います。

   ですから、これから、経験を積んで偉大な指導者になるのかもしれません。

   それにつきあってみるというのも良いかもしれませんが、息子さんがバスケットのことに集中できないでいるようなら、即刻やめるべきです。

   これ以上続けても、お子さんは、バスケットを好きになりません。

   また、バスケットボールというのは、サッカーを室内でやるために、アメリカの大学教授が無理矢理考えたゲームです。

   (手を使わないということ以外)自然な動きでできるサッカーと違い、小学生にとっては制約の多すぎるスポーツです。

   NBAでも目指していない限り、小学生に本格的なバスケットボールを教えるのは、全く無駄なことだと思います。

   私のクラスでは、体育館の中で、足を使わず手を使うサッカーを考案して、毎週体育の時間にやっていますが、バスケットボールに似ているのに、バスケットに比べとっても自由で、どの子にも楽しめるので、みんな楽しそうにやっています。

   バスケットをどうしてもやりたいのなら、中学生になってから始めてはいかがでしょう。

   息子さんは、運動が大好きなようですから、きっと才能もあると思います。

   本格的なスポーツを始めるのは、中学生になってからでも遅くはありません。

   むしろ、限られたスポーツの限られた動きをマスターしてしまうよりも、「(男子の)生理」が始まる前までは、お父さんや友達と野山をかけまわるようなオールラウンドの運動をしていたほうが、将来、一流選手になる可能性が広がるでしょう。

 

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