Q16  九九の覚え方を教えてください。

 九九は、2年生の学習の最大の関門と言えますね。

 九九を覚えさせようとあせる前に、ここがかけ算の基本を学習するところだということを、絶対忘れないでくださいね。これがわかっていないと九九を暗記しても意味ないですから。

 ここで学習する掛け算の基本は、
 1単位当たりの量がわかっている時、その総数は、掛け算という計算で簡単にスマートに割り出せる、ということです。どの入れ物にも同じ数のものが入っていれば、全体の数は、掛け算で簡単に計算できる、ということです。

 これも、図で表せることが大切で、いろいろな図を検討しながら学習は進んでゆきますが、最終的には、1単位あたりの量を縦軸に、単位数を横軸にかくという方法に落ち着きましょう。これは、そのまま面積の学習に生かされていきます。

 問題の中で、どれが1単位当たりの量かを発見するのが難しく思える子もいます。「袋に3つずつみかんが入っています。袋は5袋あります。みかんは全部で何個でしょう。」これなら式をだれでも3×5と書きますが、「袋が5つあります。どの袋にもみかんが3つずつ入っています。みかんは全部で何個でしょう。」という問題では、5×3としてしまう子がいるのです。

 「3週間は何日ですか。」も同様の問題ですが、ここに苦戦する子は、けっこうたくさんいます。

 さて、九九です。

 九九の仕組みを解明していくのは、算数のとてもおもしろい場所のひとつですが、それをやってから暗記に入ると時間がなくなるし、いっしょにやったほうが理解が速くて面白いので、暗記と平行して、九九の秘密を勉強するといいでしょう。

 暗記は、以下の4段階を踏んでいくように指導しています。
@教科書を大きな声で読む。
A教科書を見ないで、大きな声で暗唱する。
B順序どおり並んだカードを見て、九九を唱えずに、答えだけを言う。1枚1秒以内。
Cランダムに並べたカードを見て、九九を唱えずに、答えだけを言う。1枚1秒以内。

 お父さん、お母さんが2年生の時には、Aができれば合格をもらえた、という方が多いかもしれませんが、ここまででは実践に役立ちません。自動車教習でいえば、@は教本を読む、Aはペーパーテストに合格する、Bは運転試験に合格する、Cは実際の運転で腕を磨く、といったところです。免許証を持っていても、ペーパードライバーでは、いざという時に役に立ちません。

 @からCで大事なのは、Bです。他のことでも言えますが、完成の一歩前を入念に行うことが大事です。1学期にお話した「2年生の計算を習得するためには、1年生の計算が手になじんでいなければいけない」ということと同じです。

 Bでは、カードをしっかり見ること、答えだけを言うこと、の2つに注意して、しっかりクリアしなければなりません。そうすることでCがすんなりと手になじみます。

「初日の出」までにクリアできればいいですが、あせって1日にたくさん練習しても、時間をかければかけるほど、時間に関するコストパフォーマンスは低くなっていくでしょう。1日にたくさんやるよりも、毎日続ける方が効果があります。おふろにいっしょに入りながら、のんびり、しかし、毎日挑戦してください。


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