Q17  家の手伝いが大事だとよく言われますが、高学年ではどんな手伝いをさせればいいでしょう。   

A17   家族の一員としての自覚と誇りを高めるために、責任ある仕事を任されることは、大きな効果があると思います。

     しかし、経験のないものをいきなりやらされても、なかなかうまくいかないでしょう。

     性急な要求は、自信喪失にもつながりかねません。

     夏休みは、お手伝いをステップアップするための良い機会です。

     子供たちにたくさんの時間があるので、ある程度の失敗も取り戻すチャンスが多いからです。

     今まで「おつかい」が習慣化している子には、食材を指定するのではなく、メニューと予算を指定するというステップアップが考えられます。

     これまでは「◇◇へ行って、◇◇を買ってきてね。」と頼まれていたのが、「今日は◇◇にしたいから、◇◇円で材料を買ってきてね。」と言われるのです。

     料理に必要なものを必要なだけ買って来なければいけません。予算オーバーにならないように計算もしっかりしなくてはいけません。

     家族がおいしい食事ができるかどうかが自分に任されているのです。

     でも、嫌いなものは少ししか入っていなくて、好きなものがたくさん入っている料理にすることもできます。

     責任は大きくなりますが、自由も大きくなります。

     自由は、いつも責任と同じ大きさで手に入るのです。

     それがうまくできるようになったら、次は、「予算を指定されるだけ」にステップアップしていくでしょう。

     予算以外は、献立からすべてを任されるのです。

     調理すべてを任せるのはまだ難しく、火の危険などもありますが、その点は、師匠であるお父さんお母さんがつきっきりで指導してください。

     キャンプ地でのバーベキューや飯盒炊爨も楽しいですが、わざわざ遠くへ出掛けなくても、家の台所が親子触れ合いのリゾート地になります。

     夏休みに、任される体験をいろいろする。そのうちのいくつかが、2学期以降も、お子さんの家族の一員としての仕事になれば、いいなと思います。 

     台所の手伝いをはじめ、風呂掃除などについても「速効よい子」の記事に、もう少し詳しく書いてあります。

     参考にしてください。


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