Q35 ゲームをしないと仲間外れになりますか
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読者の方からの御相談************************
子供の遊び方について、ご相談いたします。
我が息子は基本的にテレビゲームやNINTENDO-DSのようなゲームをしません。
PCで、ゲームサイトにつなげて20〜30分くらい。
それも週に一度くらい。
マンガ本も読みません。
図鑑形式か科学マジックの本などは、よく読んでいます。
それを他のお母さんに話すと、ある意味うらやましがられますが…。
私個人としては 多少の心配もあります。
世の中一般の小学校5年生についていってないのではないかと…。
ゲームをやらないので、お誕生日に特にほしいものもなく。
クリスマスも今年はDSにPSPと目白押しで買ってもらった友達もいるようですが…本人はほしがらず…この1年の間に買ったものといえば人生ゲームのみ。
親としては確かに金銭的にも精神的にも大助かりなのですが…不安もあります。
たぶん、金銭的にも多少は考えているのかと思うふしもあります。
1万5千円は高いよね…ソフトかったら…2万円こえるしね〜。といいながら…何度かトイザラスに足を運んでは決断がつかないようです。
確かに、大して欲しくないものをその場の流行に乗って買ってしまうのも????とは思いますがそうやって、何事も決断できないのはよくないのかな〜。
それに子供らしくないかな〜??いつか、変なやつ、ケチなやつと友達に仲間はずれにされるのでは…。
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他の読者の方からのお便り*******************
こうじさん、いつも楽しく、役に立つメールマガジンをありがとうございます。
今日のご相談について、感想を書かせてください。
うちには、7歳と4歳の男の子がいますが、経済的な理由と、私があの手のゲームが嫌いなので、子供にはテレビゲームを与えていません。
学校でも、ゲームボーイを持ってきている子がいるのですが、「うちは貧乏だから、絶対に買わない!」と宣言しています。
もちろん、息子たちは興味があるので、欲しがります。
一度与えたら、夢中になってやり始めるのは目に見えています。
でも、子供たちには他にも楽しいことが沢山あります。
先日買ったそろばん教室のCDーROMでさえ、毎日楽しみにしています。
本を読むのも好きですし、お喋りも好きです。
ゲームをする暇はありません。
テレビもあまり見ないし、普通のお子さんとは違うので、少し気にはなりますが、でも友だちとも遊べるし、今のところ問題はなさそうです。
私が子供の頃にも、テレビを見ない友達はいましたが、だからと言って仲間はずれにしたことはないし、個性として認めていました。
テレビゲームは脳の働きを止めてしまう、という報告もでていることですし、しないで済むならしなくていいのではないでしょうか?
無駄遣いをしないことも、褒めてあげて良いのではないでしょうか?
息子さんはゲーム漬けのお子さんよりも、もっと広い世界をお持ちだと思います。
うちの子供もそうなって欲しいと思います。 Aより
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私からのお返事******************************
とりあえず「世の中一般の5年生」という考え方はやめましょう。
そんなものは存在しないのですから。
世の中は、本当に広いものです。
彼が、この先、どんな人たちの世界に入るかわかりません。
彼の今やりたいことが、彼を作り、将来、彼が必要な世界を呼ぶのです。
だから、彼がゲームにそれほど興味を示していないなら、周りについていけるかなんて心配する必要はありません。
もちろん、目先のこまごましたことを心配する必要も親にはあります。
でも同時に、遠い未来を見て心を配る力も親には必要です。
親は、この二つの目を同時に持っていなければいけません。
親が二人いれば、それぞれの視線で見てやればいいし、親が一人なら、一人で両方の目を持ってやる必要があります。
「1万5千円は高いよね…ソフトかったら…2万円こえるしね〜。といいながら…何度かトイザラスに足を運んでは決断がつかないようです。」
彼のこんな声が聞こえているのですから、親として合格です。
私なら、これを黙って買ってきて、「くじをひいたらこんなものが当たった」と言います。
多分、私の息子は、嘘とわかっていながら、「お父さん、くじ運いいね。僕もつかっていいかな」なんて言いながら喜んでゲームをすると思います。
多分彼も、親の気持ちを汲んでくれるほど成長しているでしょう。
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小学生の脳は、まだ変化する可能性を持っています。
脳が変化するというのは、お子さんの人生は、今、親が想像しているよりも遥かに広い選択肢を持っているということです。
親が持っている「常識」という範囲で、子どもの人生を想像するのはもったいないことです。
Aさんのおっしゃるように、ご相談者のお子さんは、お母さんの想像するよりももっと広い世界と未来を持っているのだと思います。
ご相談のお子さんは、ずいぶん迷っているようなので、思い切ってゲームを買ってみてはどうかと思いました。
お父さん、お母さんが持っている「生涯を通して楽しんでいること」を目の当たりにしているのですから、たとえ一時的にゲームを楽しむ時期を過ごしても、それで終わってしまうようなことにはなりません。
Aさんのとてもわかりやすいお答えがとても参考になりました。
これからは、Aさんを見習って、よりわかりやすい文を書きたいと思いました。
ありがとうございます。