Q49 計算ドリルを進んでやるようになる指導法はありますか。
読者の方からの御相談************************
公立小学校に勤務をしております。
メールマガジンをいつも読ませていただいています。
今回の記事で、計算ドリルを3回ずつ行うという取り組み、非常におもしろい取り組みであると感じました。
(普段の宿題よりも、自主学習でこのようなやり方をするとおもしろいなと感じました。)
そこで、ご質問をさせていただきたいと思います。
どの子どもも進んで行う言葉かけ、指導法があればぜひ教えていただきたいと思います。
と言うのも、私の勤務校の子ども達は、与えられた宿題はするのですが、自主的に学習をしようとはしません。
この実践を私もしてみようと思いますので、よろしければ教えていただければと思います。
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A49 私からのお返事******************************
残念ながら、全部の子が自主的に勉強するという魔法の言葉は、見つかっていません。
「計算ドリル3回」について、少し説明を加えることで、参考になるかもしれません。
計算ドリルをやらせる前に、まず、「脳の話」をします。
次に、「1回目と2回目の間は、1日か2日、2回目と3回目は、1週間から1か月くらい。
ただし、1回目があまりにできなかったら、2回目をすぐにやってもよい。」と3回のインターバルについて話をします。
次に、3回をいつやったのかがわかる表を作って、全員の分を1冊のファイルに綴じ、私が保管します。
これは、教室の私の机の上にあって、いつでも誰でも見られるようにしておきます。
何ページの何回目をいつやったのか、時間がどれだけかかったかを、毎日、子どものノートを見ながら私が表に記入します。
やる気のある子は、自分がやったものと先生が記入したものが間違っていないか、時々見に来ます。
私は記入間違いが多いので、みんな、よく見に来ます。
ライバルのいる子は、こっそりライバルの表も見ていきます。
子どもが実際にやった日を書くのは面倒なので、私がノートに日付を記入し、その日付を書きます。
(金、土、日に1ページずつやっても、見るのは月曜なので、表の日付は月曜の日付が入ります)
時間は、子どもがノートに書いたものを写します。
今年の子は、まだ、一人も、時間を計ってやる子がいません。
昨年は、一人、1年間、すべてを時間を計ってやり通した子がいます。
月末に、その日までに、何回分やったのかを、みんなの前で発表します。
発表する時は、回数順に子どもたちを並べながら、なので、誰が多くて誰が少ないか、はっきりします。
体育館などの広い所で発表すると、0回の子と、100回以上の子の差がよくわかります。
これだけ遠くに離れると、0回の子も、笑ってばかりはいられなくなります。
時々、3回のインターバルが良い子を紹介します。
この方法は、4年生の途中から、やっています。
4年生の途中から、中学での自主勉強の準備として考えるとよいと思います。
3年生までは、毎日、こちらでページや回数を指定し、毎日チェックしてください。
3年生までは、シールのご褒美の効果は大きいと思います。
瞬間的に「自主的にさせる」ことは、それほど難しいことではありませんが、それを持続させる方法はなかなか見つかりません。
でも、持続させる、が、ここでの最も大事なことなので、さらに研究が必要だと考えています。
また、どの子も自主的にがんばる、が、どの先生も持っている理想でしょうが、今の私の力では、そこまで望めません。
とりあえず、頑張る子、「できる子」が、もっと「いい目を見る」教室でありたいと思っています。
運動会で、みんなで手をつないでゴールイン、などという風潮がありましたが、あれにはがっかりでした。
どの子も、全部ができるわけではないし、全部がびりなわけでもありません。
頑張ったことや、みんなよりできることが、もっともっと大事にされる教室や国を作りたいと思います。
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