学校で行われる参観日には、よくおいでになりますか。参観日には、どんなところを、どんな思いで、ごらんになりますか。
動き
授業参観、PTA総会参加、ありがとうございます。本日の授業は体育です。
前半は、逆立ちです。夏休みに部屋の壁を蹴って、何度も叱られた子がいるようですが、成果は出ているでしょうか。このような体のバランスを取る運動をマスターするのは、10歳くらいがピークで、上達度は年々落ちていくそうです。卒業するまでにできるといいなと思います。
後半は、ボールゲームです。バスケットボールのように、サッカーをアレンジして創りました。基本的ルールはサッカーと同じだと考えてください。違うところは、
・ボールを手で扱う
・得点を競うのではなく全員がゴールをする時間を競う(全員が1度ずつ先にゴールした方が勝ち)
・ゴールラインやタッチラインが無い
ことです。(結果的にサッカーとは似ても似つかないゲームになってしまいましたが。)
ボールゲーム、いえ、運動全般において、個人的な能力の差が出てくるのは、仕方のないことです。遺伝が左右するのか、幼少時の環境が左右するのかはよく分かりませんが、同じトレーニングをすればどの子もワールドカップに出られるかと言えばそうではありません。この組のみんなも、それぞれに能力の差があります。
今日見ていただきたいのは、あの子はうまい、この子は下手だといった、そんな能力の差ではありません。見ていただきたいのは、自分の能力をしっかりつかんで、それなりの工夫や努力をしているかということです。
ボールゲームに関して能力の高い子は、チームの中でエースとしての役割を果たさなければいけません。遅攻か速攻かを正しく判断し、チームの友達の力を最も有効的に引き出せるようなパスを工夫すべき立場です。
ですから、いくらドリブルがうまくてもまわりの子が動けないようなドリブルをする子はエース失格です。ボール扱いがそれほどうまくなくても、ディフェンスを崩すパスが出せたり、攻撃と守備の切り替えの指示が的確にできる子は、エースとしての条件を満たしています。
エースでない子は、それぞれの目標があります。
エースからのパスコースを理解しよう。キャッチングを確実にして、エースからのパスを生かそう。ディフェンスの時、上手にパスカットをしよう。・・・
後でお子さんに、今日は何に気をつけてやったのか聞いてみてください。意図の無い動きをしている子は失格です。また、試合全体の流れがつかめない、エースの意図がいつまでも読めない、という子もこれから努力が必要です。
体育が終わった後は、PTA総会の準備をします。ここでもお子さんの動きをよくごらんください。この組の子は、みんな額に汗して良く働きます。労を惜しむ子はいません。ただ、動きの質には、差があります。
・お子さんは、自分の判断で動いていますか。人の後ろにくっついて動いたり、 やたらと友達から指示されてはいませんか。
・お子さんの動きから、友達の窮地を救おうという気持ちは見えますか。
この2つによく注意をして、お子さんをご覧ください。お子さんの話によく出てくる“えらい”子と比べながらご覧になるとよいかと思います。
国語、算数の“お勉強”もご心配でしょうが、私は、これらの動きの差も心配でなりません。