失敗は成功の元ではない   
 

テスト直し

 「失敗は成功の元」ではありません。「禍福はあざなえる縄のごとし」という言葉と混同してしまうのでしょうか。失敗の後には成功が来ると、勘違いをしている人も多いようです。しかし、失敗はあくまで失敗。失敗が成功に変身することはけしてありません。

 では「失敗は成功の元」という言葉がただのなぐさめかと言うと、そうではありません。この言葉の中には、「失敗したことを反省し、その原因をしっかりと突き止め、正しい方法を模索し、2度と同じ失敗しないように準備をすれば、次は成功する」という何段階かのプロセスが含まれています。此のプロセスを踏んでこそ、失敗したことが次の成功への元になるのです。

 テストで満点を取れなかったとき、がんばっていればいつか百点を取れる日が来るなどとのんきにかまえている子は、いつまでたっても力を伸ばすことはできません。

 @満点を取れるほど勉強しなかったことを反省する。

 Aなぜ、できなかったのか(そこが分かるまで勉強していなかった。勉強し  たはずだが、忘れてしまうようなのほほんとした勉強だった。・・・)、  どこをどう間違えたのか(問題の読みちがえ、覚えていたことが逆だった、  ・・・)を分析する。

 B正しいやり方を教科書で知る。友達や先生に聞く。

 Cドリル、問題集などを使って“手になじむ”まで練習する。

こうして次の成功をつかむのです。

 最近、どんなテストをやっても、すぐにテスト直しをして提出する子が少しずつ増えてきました。1学期は、そのほとんどが女の子だったのですが、2学期になって、男の子が大変やる気を見せるようになりました。これから半年、この子たちは着実に実力を伸ばしていくでしょう。

 小学校で勉強したことを確実にマスターして卒業していく。もちろん、これも大事なことですが、同時に、失敗を成功の元にしてしまう方法を身につけておくことも、これからの人生を切り開く大きな道具になると思います。

 4つのプロセスの第1に、精神面を掲げました。人生の勝敗はどんなときも紙一重。自分以外の誰もが精一杯の努力をしているとき、そこに結果の差を生み出すのは、それぞれの思いの強さだからです。
 

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