突然
今年も、6年生に予定帳の宿題を出しました。
1学期の間、予定帳の大切さに気づいてがんばり始めた子もいるし、今までどおり予定黒板を写すだけの子もいるし、私が厳しく言わないのをよいことに、ほとんど書かない子もいます。
夏の教育面談が始まったので、がんばっている子の中から、A子さんのものを選んで、お手本として、お父さんやお母さんに見てもらうことにしました。
今日はA子さんのお母さんもいらっしゃったので、「A子さんががんばったおかげで、みなさんにお手本を見せることができます。A子さんにもがんばったねと伝えてください」と言いました。
するとお母さんは、「突然、予定帳の宿題を始めてびっくりしています。これを始めたら、驚くほど落ち着いて机に座るようになりました。今までになかったことです。ありがとうございます。」とおっしゃいます。
A子さんの昨年の様子を私は知りません。
私がこんなに感謝されるほど、A子さんが見違えるようにがんばる子になったなんて、私の方こそ驚いています。
小学生と付き合う喜びは、ここにあります。
ある日突然、人が変わったように進化してしまうのです。
もちろん、それまでに目に見えないいろいろな「肥料」が振り掛けられ、それら一つ一つが影響して花が咲くのですが、大人ではこうは行きません。
どんなにじっくり観察しているつもりでも、思いがけない時にぱっと花開き、それがそのまま人生に大きくよい影響を与えてします。
それがまだ若い脳を持った小学生の素晴らしさです。
面談では、この後、A子さんの学習の弱点を伝え、夏休みにできる改善策を紹介しました。
A子さんは1ヵ月後、変身して現れるだろうと思います。