2つのこと

 私が子どもの頃、いつも親から言われていたことは、この2つだけです。

○ 人に迷惑をかけない

○ ひろひろしない

 ひろひろしない、というのは、私の住む地方の言葉のようで、意味は、人の持っているものをうらやましがらない、とか、必要でもないのに無料だからといって無闇に物をもらわない、というような意味です。

 多分、当時、私の家族はクラスでいちばん貧乏でした。

6畳一間のトタン屋根の小屋に一家4人で住んでいました。

先生が家庭訪問に来るのが、恥ずかしくて仕方がなかったのを覚えています。

 そういう状態でも、心は貧乏になるな、と両親は言い続けていたのだと思います。

 人に迷惑をかけない、は、「人の幸せを大切にする」という肯定文にして私の学級の最も大事な約束として続いています。

 この2つのことが、子育てにいいのか、悪いのかは、よくわかりませんが、親が真剣に子どもに伝えたいと思っていることは、確実に子どもの心の成長の根っこになることは、確かなようです。

 ぜひ、自信を持って、お子さんに、お父さん、お母さんの生き方を伝えてください。


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