ラブレターを交わしていますか
読者の方からの質問**********************************************
先生の今日のメルマガを読んで、切実な状態の私の胸に、どかん!と来ました。
そこで、不躾ながら、私の悩みにお答え頂きたくメールしました。
一人息子は2月生まれの幼稚園の年長さんです。
息子は何度言っても注意されてることを治せません。私自身も注意することに疲れ果ててきました。
理由も分かるように説明しているのに、注意したことは守れず反対のことをするのです。
食事のマナーだけでも、ひじをつかないとか、おかず食い(おかずだけを食べること)をしないとか、本当に毎日うんざりします。
幼稚園なので、ひらがなを練習中。ポイントを教えて書かせようとしているのに同じ間違いを何度も繰り返すので嫌になってきます。
私自身、子供の頃は字が下手で、中学の頃から真剣に直しました。
その気になれないのは、まだ恥ずかしいという気持ちが目覚めていないからなのでしょうか。
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シャープペンを教室で禁止するために、シャープペンの弊害をいかに子どもたちにわからせようかと悩んでいた時、同僚からこんなアドバイスをもらいました。
「鉛筆の楽しさを教えてあげればみんなシャープペンは使わないよ」
子どもたちは、恥をかかないように「する」のでもなく、禁止されるから「しない」のでもありません。
楽しそうだから、まねをするのです。
「学ぶ」の語源は「真似」です。
お子さんは字を書くことが好きでしょうか。
まわりの大人は楽しそうに字を書いていますか。
夜遅く帰ってくるお父さんに、毎晩、楽しそうにお母さんがラブレターを書いていたら、子どもはその横に座って字を書きたくなるでしょう。
お父さんに愛を込めて、ていねいにゆっくり書いているお母さんの字を見たら、自分もゆっくりていねいに書きたくなります。
お父さんとお母さんが携帯のメールでやりとりするだけでは、子どもの字はうまくなりません。
一家団欒の食卓、お父さんとお母さんが互いに食事のマナーを褒め合っていれば、子どもも仲間に入れてほしくて、食事のマナーに気をつけます。
子どもは楽しそうな大人を真似したいのです。
楽しそうな大人の仲間に入りたいのです。
楽しいことをしていれば、いけないことをする時間はなくなります。
先日、あるお母さんが「私の夏休みの目標は、子どもを叱らない日を作ることです」とおっしゃいました。
私は「それはだめです」と言いました。「叱らない」と思うと、我慢しなければいけない場面も出てきます。
我慢は、顔や声に表れて、子どもに伝わります。
「子どもを叱らない、を、一日三回以上お子さんに笑いかける、に、かえてください」と、そのお母さんには言いました。
笑いかけようと思ったら、自然に子どもの良いところを探すようになります。
お父さんとお母さんが恋人同士だった時のことを思い出してください。
相手の良い所を探そうとしなくても、自然に良い所が目に入ってきたはずです。
お子さんも、そんなふうに見えていますか。
お父さんとお母さんは今でもちゃんとラブレターを交わしていますか。
交換日記でもいいですね。
プロポーズした時、一言の台詞を何日も何ヶ月もかかって考えたように、交わす言葉を大切にしていますか。
お父さんとお母さんが恋人同士の頃のようにいつまでも熱い気持ちで愛し合っていたら、子どもは絶対よい子に育ちます。
勉強もできるようになりますよ。
読者の方からのお便り*********************************************
今日のメルマガには感動しました。
そして、何でも楽しそうにやっていた私の母の姿を思い出しました。
母がやっていたように何でも母のまねをしていればよいんだ、と思いました。
母のことを知恵深い人だと思いました。
自分も楽しみながら、周りの人たちもいい気分にさせてくれて。
なかなかできることではないのに、母も大変だったのに…。
母に感謝しました。
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いちばん重要なのに近すぎてそれに気づかず、感謝することを忘れている人がいませんか。
このお便りで、私も思い出した人がいます。