ついでに、もしくは、自分のために

読者の方からのお便り**************************************

うちの子は中一になりましたが、歴史で教科書を自主的に音読する宿題があります。

(自分で読んだページを音読カードに記入し提出します。)

その宿題だけは、楽しいようで♪すすんでやっています!

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 中学校でも、音読が、力を伸ばすのに生かせるんですね。

 私は、ある時期まで、授業中子どもに音読させて、じっと聞いて、間違いを直す指導をしていました。

 もちろん、これも大事な指導法ですが、ある時、模範を示そうと思って読んでみたら、昔に比べて、自分がとてもへたくそになっているのに気づきました。

どうやら、年をとると、滑舌や呼吸法が悪くなっていくようです。

 これはまずいと思い、授業中、子どもといっしょに大きな声で読める時間を作るようになりました。

 子どもが正しく読めるように、静かにじっくり聞いているだけだった頃は、子どもも緊張して、なかなか大きな声で読めていませんでした。

 しかし、私がいっしょに大きな声で読むと、子ども達も負けずに大きな声で読むようになりました。

やっていくうちに、自分で読みながらも、子どもの読んでいる声や言葉が聞こえてくるようになりました。

もちろん、私自身の滑舌もよくなってきました。

 同様に、音楽の授業も、これまでは、子どもの歌を聴いて、歌声などを修正をすることに重点を置いていましたが、特別その必要がない時は、自分もいっしょに歌うことにしました。

すると、子ども達の歌の声も大きくなりました。

朝の会などでも、毎日、全力で歌っているので、子どもたちの歌声も自分の歌声も、大きく響かせるようになっていきました。

 これまで、「子どものため」と言って、ずいぶん無理をされているお父さん、お母さんに出会ってきました。

もちろん、それは、子どものためになるでしょうし、親の喜びでもあります。

 でも、いろいろなお父さん、お母さんを見てきて、いいなあと思えたのは、ご自身が楽しんでいることを、子どもといっしょにやっているお父さん、お母さんでした。

 そういうお父さん、お母さんの元で育った子は、みんな伸び伸びしています。

 きっと「楽しそうに生きている大人」を目の当たりにしているので、その子の未来(自分が大人になること)は明るいのです。

 子育てについて、真面目に取り組み、いろいろなことを試すことは大事です。

でも、お父さん、お母さんは、いくらお子さんのためとはいえ、無理をして「自分ではない自分」になる必要はないのだろうと、私は考えます。

 自分のすることのついでに、子どもとも楽しもう。このくらいの軽やかな気持ちで子育てをするのも、大事なのかもしれません。

 大人が、大好きなことを「大好きだよ」と素直に言えて、明るく楽しい人生を生きていくことが、いちばんの子育てになるのではないでしょうか。

読者の方からのお便り**************************************

現在 私は趣味でコーラスグループに参加しています。

歌の選曲がちょうど子供たちの歌っているようなものが多く、家や車の中で、ふと口ずさんでいると、いつのまにか息子たちがハモっていて、とっても幸せな時間を過ごしていたりします。

長男は、中学生になりだんだんと口数も少なくなってきましたが、少しでも一緒に出来ること 続けていけたらと思います。

いつもは、聞いてばかりいる本読みも、今日は段落ごと読んでみました。

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