よい夫婦喧嘩

 ワールドカップの予選で、A選手が3戦連続得点をしました。自陣で相手のボールを奪い、相手ゴール前まで走りこんで得点するという素晴らしいゴールの連続で、チームに貢献しました。

 しかし、次の試合では、「自分の反則によって勝ち点2を失った、自分の責任です」と試合後のインタビューで何度も繰り返して言っていました。

 チームで戦う時は、必ずしも自分が「いい思い」をするとは限りません。

それでも、「チームで仕事をする」ことができる人は素晴らしいと思います。

 夫婦も、子育てをするチームです。

 先日、相談にいらっしゃったお母さんが、「お父さんの見方は、母親の見方とは違うので、最後は喧嘩になっちゃうんですよね」とおっしゃっていました。

文だけでは伝わりにくいですが、お母さんは、この夫婦喧嘩を、嫌なことだとは思っていない言い方でした。

 とても子育てのセンスのあるお母さんだと思います。

 子育てには、顕微鏡と望遠鏡が必要です。
子どもの「今」を子細に見ることのできる顕微鏡と、子どもの未来を見通せる望遠鏡です。

 子どもの将来を同じように描き、同じ思いを持って子育てをしていても、子どもを顕微鏡で見ている時と、望遠鏡で見ている時とでは、子どもへの接し方は違うものになります。

 例えば、叱らなければならない時、顕微鏡で見るのと望遠鏡で見るのとでは、違う叱り方になります。

 一人の人間が、顕微鏡と望遠鏡を同時に使用するのは、大変難しいので、人間には親が二人いるというわけです。

(一人で子育てをする場合は、大変ですが、いつも遠近両用メガネをかけていれば、子どもは真っ直ぐ生きていきます。)

 そういうわけですから、子育てに起こる様々な出来事に対して、お父さんとお母さんの意見が対立するのは、よい子育てをしている証拠です。

そういう夫婦喧嘩は、良い夫婦喧嘩なのです。

 気を付けておきたいのは、子どもの将来の理想像は、夫婦同じにしておくことです。

「やさしい人になってほしい」という共通の理想像があれば、その時いくら意見が対立しても、その話し合いは、必ずお子さんのためになります。

 ただし、子どもの前では、あまり派手にやらないようにしてくださいね。


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