笑い転げる

 小学校では、卒業式の練習が始まり、6年生を送る会のような集会が行われる時期になると、学年全体で合唱や呼びかけの練習をする場面が多くなります。

 何十人という人数で歌うので、子どもたちは自分ひとりががんばらなくても、などと思いがちですが、実は、この時ほど、一人一人の様子がはっきりわかる時はありません。

全員の顔がきれいに並んでいるので、誰がどんなふうに歌っているか、一目瞭然なのです。

 たとえ歌がへたくそでも、気持ちをこめて歌っている子は顔でわかります。

こういう子は、ほんとうによい子に見えます。

 残念なことに、歌がうまくても、気持ちがこもっていても、それが顔に表れていない子もいます。

年々そういう子が増えているのではないかと少し心配です。

 よい顔の条件は、まず何よりも、顔が動いていることです。

 顔の中で一番大きく動くのはあごです。

歌う時に、あごがきちんと下りている子は、一所懸命心をこめて歌っているように見てもらえます。

 お子さんのあごはどこまで下りますか。

 食べ物がよくなるにつれて、人間のあごの力は低下します。

噛む力が弱くなって、あごの動きも小さくなってしまうからです。

食事の時に、よく噛みなさいというのは、体の健康のためばかりではありません。

表情を作るのに、とても大事なことなのです。

 あご以外にも、顔中がよく動いていると、とてもよい子に見えます。

 よく笑っていると、顔の筋肉が鍛えられ、表情豊かになり、こうした集会の時に、気持ちのよい顔をみなさんに見てもらえます。

 お子さんは、家でよく、笑い転げますか。

家族中で笑い転げていますか。

最近、家族で笑い転げたのは、どんな時でしょうか。

家族の中に子供がいると、笑い転げる話題に事欠きませんね。


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