地球儀の置き場所
社会科で、地球儀と世界地図を使って、世界全体についての学習をしました。
世界地図は、それぞれが持っている地図帳の中にあります。
地球儀は、学校には、一人一人に持たせるほどたくさんはありませんので、4人の班に一つずつです。
地球儀は、教材室に置いてあるので、班の代表が取りに行きます。
「班で一人、ついてきて」というと、指名しなくても、すぐに集まります。
「仕事」を喜んでやる、良い子がたくさんいるからです。
8つの班があるので、代表8人は、私と一緒に、初めての教材室に入り、地球儀を置いてある棚から、一つずつを持っていきます。
この8人は、学校内の「地球儀の置き場所」を知りました。
進んで仕事をすることで、新しい知識を得たのです。
他の24人は知らないことです。
わずかなことのように思えるでしょうが、知っている、と、知らないでは、大きな差があります。
地球儀を片づける時や次回の授業で使う時、この8人は、不安なく、さらに積極的に動けます。
積極的に動けば動く程、知識や能力は増えていくのです。
また、この小さな「不安なく」は、とても重要です。
小さな不安の積み重ねが心を弱め、小さな自信の積み重ねが心を強くしていくからです。
知る、できる、という力は、体験なしでは身につきません。
体験するためには、小さなチャンスを、いつでもつかめるように、積極的に行動することが大事です。
大人でも、いつもと違う体験を進んでした時は、何か新しいことを身につけることができます。
年をとればとるほど、新しいことをすることは億劫になっていくようですが、そこを億劫がらずに、ちょっとだけでも「手を出してみる」ことが、若い脳を保つ秘訣なのかもしれません。
ましてや、子どもは、基本的に好奇心が旺盛です。
ですから、大人から見て、つまらないように見える小さな好奇心も、子どもの行動につなげてやることが、大人の役目です。
とはいえ、「あれ、何?」「これをやりたい」と言う子供の声は、たとえ親でも、時には煩わしく感じるものです。
そこをぐっと我慢して、「これは、○○だよ」「やってもいいよ」と言えるかどうかが、もしかしたら、子どもの力を伸ばせるかどうかの境目かもしれません。
進んで「仕事」をしようという意欲の種を見つけたら、ぜひ、生かしてやってください。