働きぶり
家のお手伝いは、よくしてくれますか。家でよく働く子は、学校でも目立ちます。
いつも、家事で体を動かしている子は、周りの人のために自然に体を動かすからです。
自分のことだけでなく、友達のため、チーム(班、学級、学校…)のために働くことは、人生を豊かにするために、とても重要です。
人のために働くことは、いずれは自分の人生の成功へ自分を導いてくれるでしょう。
働きぶりが良いかは、次の3点を見るとわかります。
1 動き出し
「自分の意志で動き出すか」が大事です。
子どもたちには、「自分から始める」という言葉で教えていますが、結果的に一番最初に動いていなくても、「誰かがやっているから」ではなく、「自分がやらなくては」「自分がやろう」という気持ちを持って動き出していれば、合格です。
2 仕事量
私の勤めていた学校では、毎日15分間の掃除の時間がありました。
その様子を見ていると、少し作業をしては止まる子と、何かしら、ずっと動いている子がいます。
日頃、家事をしている子にとって15分は長い時間ではありませんが、家で働いていない子にとっては、15分は長い時間のようです。
小学生の授業は、1単位が45分で行われることが多いと思います。
15分の作業に集中できる力があると、学習面でも安心です。
3 役立ち量
同じように15分間動き続けていても、よく見ると、仕事の内容に差が見えることがあります。
Aさんは、次から次へと仕事を見つけていますが、Bさんは、同じ仕事を繰り返しているだけ、という具合です。
Aさんは、毎日家事をすることで、
・作業の種類をたくさん知っている
・全体の段取りがわかっているので、次にすべきことが予想できる。または、なされていないことをすぐに見つけられる。
という能力が育っています。
「動き出し」「仕事量」「役立ち量」、この3つの視点を持っていると、お子さんが家事の手伝いをしてくれた時も、褒めやすいかもしれません。
「進んでやってくれて、助かったよ」「ずっとやり続けて、えらかったね」「そんなところまで、よく気が付いたね」…具体的に褒められると、人は、より、やる気が出てきます。