人を幸せにする笑顔は心の中のみから生まれる

 「頼んでいなかったのに、ご飯を炊いておいてくれました」

 「カレー作りを任せたら、じゃがいもの剥き方がいつの間にか上手になっていて驚きました。」

 最近、Bさんのお母さんから、うれしい報告がたくさん届きます。

学校でのBさんを見ていると、最近、特に落ち着いてきて、学習に臨む態度がとてもまじめになってきたのを感じます。

これは、きっと、お母さんをはじめ、家族のみんながBさんを認め、褒めているからだと思います。

 「大人もほめよう」というコマーシャルがありました。

 確かに褒められれば、大人も「とりあえず」嬉しくなるものです。

しかし、言葉だけの褒められ方の賞味期限は、意外に短いものです。

 子どもたちは、実は、褒める言葉に反応しているのではありません。

家族のうれしそうな笑顔に、心が反応しているのです。

 Bさんを見ている時のBさんのお母さんの笑顔が目に浮かびます。

 無理に笑顔を作ると、体と脳の不整合性を正そうとして、脳は「自分は幸せだ」と感じるようになる、ということが、脳科学でわかったようです。

しかし、これは、自分自身を幸せにする方法で、作り笑顔では、人を心から幸せにすることはできません。

 Bさんの家族が、どんな言葉でBさんを褒めているのかはわかりません。

でも、心からの笑顔で、Bさんのすることを見ているのだと思います。

 子どもは、言葉以上に笑顔に反応して幸せになり、心のエネルギーを高めます。

その笑顔も、心から湧き上ってくる笑顔だからこそ、子どもの心も晴れ渡るのです。

 一日に何度も気づいた時に、どうしても無理なら、寝る前の一度だけでもいいので、「この子と家族の時代を過ごせて、本当に幸せ」と、夫婦で語り合ったり、御自身に向かって話しかけてください。

お父さん、お母さんが、家族の時代を心から幸せだと思うことで、お子さんの人生は大きく良い方向に向かうのです。


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