ほめられるよりもっと
目標を達成するのにいちばん大事なのは、できた瞬間の喜びを想像することです。
これができたら褒められるだろう、みんなに認められるだろうと想像することも大事ですが、それよりも、自分ができた瞬間の喜びを想像することから湧き出てくる力は大きいものです。
できた瞬間、そこにはどんな人がいるでしょうか。
ほめてほしいなあと思っている人がいるかもしれないし、いないかもしれません。でも、必ず自分がいます。
できた瞬間まず自分が喜びを感じることがとても重要です。
自分が大きな喜びを感じている時、他の人にも認めてもらえたら、喜びは何百倍にも広がります。
褒めてもらうことはうれしいことですが、自分で実感していないことを褒められた時というのは、なかなか「未来への力」にはなりにくいようです。
だから、大事なのは、いちばん近くにいる人間である「自分」が喜びを実感することです。
今までにいちばんうれしかったことを思い出してみよう、この目標が達成できたらそれと同じくらいうれしいんだよ、と子どもたちに話しました。
多くの子がすぐに挙手し、嬉しかった体験を話してくれました。
今までにとってもうれしかったことがあった子は、成功の喜びをイメージしやすいでしょう。
それが次の成功につながります。成功体験が重要だといろいろな方がおっしゃっていますが、このことだと思います。
食事の時にでも、家族のみんなの「これまででいちばんうれしかった時」を聞き合ってみませんか。
その話を喜んで聞いてくれる人がいると、喜びは倍になります。
また話す人は、家族にそれをわかってもらうために、その時の状況をくわしく説明できるよう、がんばりましょう。
そうすると、その時の喜びが、よりリアルに心によみがえるし、お子さんの国語の力も伸ばせます。