反面教師

 いけないことをしている人を見た時に、嫌だなあと思うだけでなく、反面教師としてとらえる、という方法があります。

これは、とても前向きな方法なので、子どもたちにも、ぜひ、身に着けてほしいことです。

 親が、もう一工夫すると、この反面教師は、もっと子どもの中で有効に生きてきます。

それは、反面教師を見つけたら、同時に、そうではない人を見つけて、子どもに教えてやることです。

 例えば、煙草を吸うと肺がんになる確率が高いというデータを見たとします。

この場合、煙草を吸って肺がんになった人は反面教師なので、「こんなことにならないように、煙草を吸うのはやめましょう」という話をします。

これでも十分、効果はあると思いますが、もっといいのは、同時に、煙草を吸わないで健康に生きている人が沢山いることを、子どもに紹介することです。

 飲酒運転をして人をはねて逃げてしまう人よりも、飲酒運転をしない人の方が何百万倍も多いのですから、飲酒運転のニュースが流れたら、ゴールド免許の話をする。

 お金でずるいことをしている人や会社のニュースが流れたら、多額の寄付金で多くの人を幸せにしている人や会社の話をする。

 いじわるしてくる友達の話が家族団欒の中で出てきたら、やさしくしてくれる友達の話も一緒にする。

 反面教師一人の周りには、「お手本教師」が何十倍、何百倍と存在します。

 躾や指導に反面教師を利用したら、できるだけ早く「お手本教師」にイメージを変換させて、心に住まわせてやってください。


 『速効よい子』へ戻る   ホームページ『季節の小箱』へ戻る