宿題やったの、より、宿題教えて
今年の水泳の時間は、泳げる子と泳げない子がグループを組んで、クロールや平泳ぎの練習をしています。
教える子の教え方がとても上手で、みんな、どんどん泳げるようになっています。
教えている子たちの予定帳を見ると、「次は、こうして教えたらどうだろう」と自分のアイデアが書かれています。
自分もたくさん泳ぎたいはずですが、授業時間のほとんどを教える時間に当てています。
ひとつのグループが小さな成功をすると、他のグループも真似をして、教え始めます。
教わっている子の上達はもちろんですが、教えている子の教え方の上達ぶりが目立ちます。
教わっている時よりも、教えている時の方が、力が伸びるのです。
他の授業も同じで、教わろうとする子より、教えようとする子の方が力を伸ばします。
黙って、人の意見を聞いている子より、間違えても自分の意見をたくさん発表する子の方が、脳が活発に働きます。
算数の問題の解き方がわからない子に、熱心に教えている子は、いろいろな説明の仕方を工夫しようと頭を捻っています。
この、頭を捻っている瞬間こそ、最高の学習をしている時です。
「低学年の頃は、勉強も楽なので教えてやれたけど、高学年になると難しくなるものだから、教えられない」とおっしゃるお父さん、お母さんがいます。
でも、そんなことは、心配しなくて結構です。
子どもに教わればいいのです。
大人に教わった子どもよりも、大人に教えた子どもの方が、力が伸びるのですから。
これからは、子どもに教えるのではなく、子どもに教わってください。
息子が中学生になってからは、私は息子に数学を教わりました。
今でも、娘や息子に教わることは、たくさんあります。
「宿題やったの?」と言うのはやめて、「今日の宿題のここがわからないんだけど、学校で、どうやったのか、教えて」と言ってみませんか。