かっこよく 努力しなさい、と、突き放す前に
何度も何度も繰り返したことは、確実に身について、人生を助けます。
大人はみんな、このことがわかっていますが、10歳までの子供は、自分で自分をそういう状態に持っていくのは苦手です。
だから、10歳までの子供には、うまくできたことを、うんと褒めてください。
そうすることで、子どもは、もう一度やりたいと思います。本人が照れるくらい、べたべたに褒めて、かまいません。
どんなことでもいいので、褒めまくってください。褒められたら、自然に繰り返したくなるものです。
欲を言えば、本人も「うまくできた」とか「かっこよくできた」と密かに思っていることを、特別たくさんほめてください。
そうすると、「お父さん、お母さんは。わかってるなあ」と感じ、褒め言葉の信頼感が深まるので、次に褒めたことの価値が、より高まってくると思います。
ただ、褒めることはとても大事ですが、親が一生褒め続けるわけにはいきません。
親が褒められなくなる日までの間のどこかで、自分で自分を褒められるようになれば、大人になっても、自信を持って、人生の難関に挑んでいける人になるでしょう。
10歳から14歳までの4年間に、その下準備ができれば最高です。
自分で自分を褒める下準備として、以下のふたつが有効だと思います。
○ 幸せ日記を書く
○ 周りの人を褒める習慣を持つ
自分がいかに幸せかを毎日書いていくと、自分を振り返る習慣が身につきます。
(自分の悪いところを振り返る「反省日記」は必要ありません。無駄です。)
14歳までに毎日少しでも書くことが習慣化して、14歳から自分をしっかり見つめることができれば、自分で自分を励ます力を持って生きていくことができます。
周りの人を褒める習慣を持つと、その褒め言葉を自分にも使えるようになります。
人を褒めたことのない人に、いきなり、自分を褒めろと言っても無理です。
まず、人をたくさん褒めて、褒め言葉をたくさん知り、褒められた人の笑顔を知っていくことが重要です。
5年生、6年生の教室では、毎日、朝の会で「幸せ、感謝、尊敬」の発表会をしています。
また、日記を書く宿題を出してきました。
ご家庭では、この形は難しいと思いますが、発表会の代わりに、夕餉の団欒で、今日起きた楽しいことを話したり、日記の宿題の代わりに(メモ程度でいいので)親子の交換日記をしたりするというアイデアも考えられます。
努力しなさい、と、突き放す前に、自分で自分を励ます体質を作ってやってください。
そういう体質になった子には、努力しなさい、という言葉が、黄金の輝きで胸に突き刺さるのだと思います。
読者の方からのお便り*****************
ウチの小5の娘も、一行日記の宿題が出るのですが、ネタが無くいつも同じことを書いているので、「幸せ日記」はとてもいいなと思いました。
早速娘に勧めてみます。
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うちの学年は、今年、日記のノートを「ハピネスノート」と呼んでいます。
気分の問題ですけれど、こんな工夫もいかがでしょうか。