ごめんねって言わないで
お父さんと教育面談をしました。
とても子育てに熱心なお父さんで、話をきいているだけで、感激しました。
お父さんの言葉の中で忘れられない言葉があります。
「うちの女房、何かって言うと、ごめんねって言うんです。
ありがとうって意味なんですけどね。
あれが、ごめんね、ではなくて、ありがとう、に変われば、いろんなことが変わると思うんだけど」
何かをしてもらった時に、ありがとうのかわりにごめんねを使うのはそんなにめずらしいことではありません。
でも、このお父さんの感覚が訴えるように、この二つはまったく違う言葉です。
「御免」は、許してほしいという意味です。
自分の行為に対して言う、自分のための言葉です。
「有り難う」は、「有難い」すなわちめったにあることではない珍しいこと、これは、相手の行為に対して言う言葉です。
あなたのしてくれたことは、普通では起こらない貴重な行為です。
すごくうれしい。
こういう意味です。
自分中心の「ごめん」、相手中心の「ありがとう」、たとえ語源を知らなくても、この言葉に付いてくる匂いは心に届くのではないでしょうか。
お子さんは、ありがとうのかわりにごめんを使っていませんか。