子どもは評判どおりに考える

「お母さんは、がみがみ言うから、そこは、あんまり好きではありません。」

「どんなことを言うの。」

「○○○って、毎日うるさいんです。」

「ああ、それなら、……ということだよ。

これまで、いろいろなお母さんに会ってきたけど、たった一人だけ、それと同じことを言うお母さんがいたよ。

その家の子は、お母さんがそう言い続けたおかげで、すごく力が伸びたんだ。

同じことを言うなんて、君のお母さんはとても頭の良い人だと思うよ」

「ええ?そうなの?うちのお母さんって、すごいんだ」

 この日から、お母さんの「がみがみ」は、この子にとってうるさいものではなくなりました。

 こんなふうに、子どもは、実際に触れた経験以上に、他人の評価によって、その評価をします。

 いいえ、これは、子どもだけのことではありません。

 文明さえなかった大昔、人は自分の経験だけを評価基準にしていました。

でも、一人では処理しきれないほど情報のあふれる現代では、直接経験して、自分で価値を判断するということは、とても大変なことです。

 たとえば、ブランドもののバッグ。

 縫製のよさ、皮の選択、彫金のすばらしさ、など、バッグそのものの出来具合をいろいろ吟味して、そのブランドを選んでいる人は、どれくらいいるでしょう。

評判が良いから、好きなタレントが愛用しているから、…、他人の評価を鵜呑みにして使っている人いないでしょうか。

 ただ、これは、悪いことではありません。

他人の評価を利用しなければ、処理できないほど、現代は情報が多すぎるからです。

 子どもは評判通りに考えるということをよくわかっていれば、家族の会話も変わってきます。

「学校は、本当に楽しそうだね」

「担任の先生は、本当によい先生だね。先生が教えてくれるから、勉強ができるようになったね。」

「あなたの友達は、みんなよい子ばかりね。友達に恵まれるのが、いちばん幸せなことだね。」

「学校にも、先生にも、友達にも恵まれて、あなたの運は、とってもいいね。」

 これを毎日聞いていると、お子さんは、楽しい学校で、よい先生に教わり、素敵な仲間にかこまれ、幸運に恵まれ続けるでしょう。


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