心の受け皿
あるお父さんが「人との出会いこそが、人を育てるんですね」としみじみおっしゃっていました。
まったくその通りです。
どんな人と出会うかで、人生が決まると言っても過言ではないかもしれません。
ただ、そう考えると、どんな人と出会うかは運次第で、運の良い人だけが得をする、かのように思えてきます。
でも、本当は違います。
どんな人も、様々な多くの人と出会いながら生きています。
その点では、日本人は、ほとんど平等なのではないかと、私は考えています。
それでは、どうして、良い人との出会いがある人と、そうでない人と分かれてしまうのでしょう。
多分、それは、人を受け入れる受け皿の大きさの違いによるのではないでしょうか。
大きな受け皿を持っている人は、いろいろなタイプの人と接することができますが、受け皿の小さい人は、いろいろなタイプの人と出会っても、接するのを避けてしまいます。
そうなると、せっかく出会っても、出会わなかったことと同じになってしまいます。
こう考えると、子どもに豊かな人生を歩ませるためには、親は子供を、受け皿の大きな子に育てなければいけません。
どうしたら、受け皿の大きな子になるか。
キーワードは、「へえ、面白いねえ」です。
学校やその他の場所で、子どもたちは、色々な人と出会います。
そのたびに、子どもたちは、楽しそうに親に報告するでしょう。
その時に、話を聞いたら、まず、「へえ、面白いねえ」と言ってやる。
そうするだけで、子どもの受け皿は、一回り大きくなります。
もし、子どもの話に出てくる人が、よくよく話を聞くと付き合わせたくないような人間に思えたら、こちらで、しっかりと調べ、本当にだめなら、その後、付き合わせないようにすればいいでしょう。
人に限らず、お子さんが楽しそうに話すことを、とりあえず、まず「へえ、面白いねえ」と相槌を打つと、もっともっと、お子さんの心や好奇心の受け皿が大きくなっていくと思います。