響く声
先日、放課後の運動場から大きく響く子どもの声が聞こえてきました。
全校児童が下校し、一度家に帰ってから遊びに来た男の子たちの声で、いちばんよく響いていたのは、私のクラスのA君の声でした。
A君はやんちゃな男の子で、いつも叱られる「いたずら坊主軍団」の一人で声は大きい子ですが、この日放課後の運動場に響く声には驚かされました。
運動場の向こうの端からきれいに響いてきたのです。
サッカーで遊んでいて、遠くにいる子に呼びかける声でした。
こういう声は、心がリラックスし体の力が上手に抜けていて、おなかから出た音が体を楽器のように震わせていなければ出ません。
この時の声の出し方で歌を歌ったら、素晴らしい歌になるでしょう。
音楽の授業で、子どもたちに発声を教えますが、子どもたちはこうした一番自然な姿の時に、最高の声を出すのだとわかりました。
ところで、子どもたちは全員、毎日こうしたリラックスして大きな声を出す機会を持っているでしょうか。
人は子どものうちに、毎日リラックスして大きな声を出す時間が必要だと思います。
それが自然に内臓や腹筋を鍛え、体を(それにつられて心も)のびのびと大きくさせるからです。
どんなにおとなしい性格の子も、リラックスして大きな声を出す習慣が必要です。
機会があったら、お子さんがどれくらい自然に大きな声で笑ったり話したりできるか調べてみてください。
それが親子でできる場を作ってみてください。