反抗期「放置」と「深入り」
読者の方からのお便り********************
次男(小6)が、今まで以上に反抗して、暴言やたまに暴力をしています。
先生は反抗期の生徒にどのように接していましたか?
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私は、怖い先生だったので、私に反抗できる子はいませんでした。
娘も息子も、親をうっとうしいと思っていたことはあったでしょうが、はっきりと反抗期と言える時期は(私の前では)ありませんでした。
ここから考えると、息子さんから反抗期の感情をぶつけられているお母さんは、息子さんにとって、最も気の許せる存在だと言えます。
ですから、お母さんの子育ては、成功していると考えてください。
とはいえ、反抗期の子の相手は大変ですね。
思春期に入った子どもたちと付き合う時に私が一つだけ気を付けていたのは、「放置」と「深入り」のタイミングは外さないようにしようということです。
反抗期に入った子どもは、「放置」と「深入り」の両方を欲しがります。
「深入り」は干渉という意味ですが、干渉というよりも、もっと深くまで関わってほしいと思うことが多いようです。(反抗期の本人自身は、わかっていないみたいですが)
干渉しようとすれば「放っておいてくれ」というし、それを真に受けて放っておくと、「僕のことなんか、どうでもいいと思っているんだ」と干渉を求めてきます。
とはいっても、反抗期の子どもは、今、自分がどちらを欲しいのかを言いませんし、それどころか、自分でどちらが欲しいのかさえ、わかっていない場合の方が多いでしょう。
しかし、よく見ていると、その時に欲しがっているのが「放置」なのか「深入り」なのかが、次第に見えてきます。
私自身の判断が、これまで正しかったかどうかは、わかりませんが、自分が14、5歳だった頃を思い出しながら、子どもの様子を見ていると、何となく、「放置」と「深入り」どちらを欲しがっているタイミングなのかがわかってくるようです。
気を付けたいのは、子どもをよく見ると言っても、虫眼鏡で観るように近くに寄りすぎると、子どもの心と完全に同化し、子どもと一緒にわからなくなってくることが多いので、
少し離れて見ると良いかもしれません。
お子さんが10歳を越えたら、オペラグラスを使って、客席から俳優の表情を見るつもりで、お子さんを見てみませんか。