街で目を閉じて、見る
家族でキャンプをするなど、子どもたちは自然にふれると、それだけで感性が豊かになっていきます。
大人がゆったりした気持ちになれる自然の風景は、子どもにとっては刺激いっぱいのワンダーランドですね。
見る、聞く、嗅ぐ、さわる…、自然にあるものは、子どもの持っているすべての感覚に訴えかけてきて、子どもの感覚を成長させます。
海、山にでかけて、そこに触れるだけで子どもの能力は上がっていくのです。
しかし、街の中でも感性は育ちます。
住んでいる街、いつも行く街、どこでもいいので、目を閉じてみてください。
じっと目を閉じていると、いろいろな音が聞こえてきます。
人の声、車の音、風の音、一瞬突然訪れる静けさ…、テレビから出てくるゲーム音に慣れた耳には、どんな音でもいいので「生音」を聞く必要があります。
テレビなどのスピーカー、イヤホン、ヘッドフォンなどから出てくる音は狭い周波数の中の音なので、そればかり聞いていると耳の力が落ちてきます。
音を楽しんだら、少し危険ですが、目を閉じたまま、街の中のいろいろな階段を上ってみましょう。
歩く人のために深い配慮をされた階段もあれば、そうでない階段もあります。
また、例えば、駅や公共施設に多い点字を、お子さんはふれたことはあるでしょうか。
目を閉じると耳、鼻、皮膚などの感覚が鋭くなるので、今まで気づかなかった町の様子に気づくことができます。
目を開けたら、色に注意させてみましょう。
標識をはじめ、町の中には工夫された色がたくさんあります。
それに気づくと「色」が楽しくなります。
日頃親しんでいるものも、見方をすこし変えてやるだけで、子どもは大きな発見をするはずです。