シミュレーションする想像力
4年生、社会科「安全なまちづくり」の授業です。
「学校の防火対策は万全か」という疑問を持って、校内の防火施設を探してきました。
それを校内の地図に、きれいにまとめて、みんなで検討します。
「消火器がたくさんあるから安心です」
「防火扉で火を止められます」
どれもいい答えです。
ここで終わるかなと思ったら、ある男の子が、「ここから火が出たらどうなるかシミュレーションすればいい」と小さな声で言いました。
これは、とてもいいアイデアです。
何かを考える時に、「こんなことが起こったら」と想像するこの方法はとても有効です。
この教室から火が出たら、ここの扉を閉めて、この消火器を使って、…だとすると、消火器はこの近くにもっと必要かな、…具体的なイメージを持つことは、考える力を伸ばす上で、とても大切です。
また今回は、出火した時のことを想像することにより、施設が充分でもそれを使う人がいなければ「安全なまちづくり」はできないことに気づいていけます。
「安全なまちづくり」の学習で最も大事なのは、この「人がいる」ことの重要性です。
シミュレーションできる想像力というのは、どうすれば身につくのでしょう。
いろいろな本などによれば、五感すべてを充分に使っている子ほど、想像力が豊かだそうです。
テレビやテレビゲームでは、五感のうちのわずかな部分しか使えないので、想像力は伸びないようです。
お子さんと外で遊ぶことは多いですか。
本物の空の青は、大画面テレビの青空と少し違います。
お父さん、お母さんの生の声は、テレビドラマの台詞よりも、脳を活性化させます。
お父さん、お母さんと何かをいっしょに作っている指は、ゲームのコントローラーを動かす指の何万倍も脳を豊かに刺激します。