いつも見ているよ

 1年生のA君、B君が学校の帰り道、田んぼに石を投げ入れてしまいました。

次の日、それを知った担任の先生は、二人に事情を聞き、それが事実だとわかったので、いけないことだと注意しました。

 担任の先生は、二人の子の連絡帳に、二人がしたことと、指導の内容を書きました。

 翌日、A君は、お父さん、お母さんの書いた返事で埋められた連絡帳を、担任のところに持って来ました。

 そこには

・大変申し訳ないことをした。

・それがいけないことだと、家でもじっくり話して聞かせた。

・自分たちも田んぼの持ち主にあやまりたいので、そのお宅を教えてほしい。

・自分の息子はまだ幼くて、これからもまちがったことをすると思うので、そういうことがあったら、今回のように指導していってほしい。

という旨のことが書かれていました。

 担任は、

・すぐに息子さんに話をしてくれてうれしいです。すぐに話をするのがとても大切なことだからです。

・いたずらは悪いことでしたが、「あなたが大好きだから、いいこともわるいことも、お父さんとお母さんは全部見ているよ」と伝えられるよい機会になりましたね。

・田んぼの持ち主の方には、二人の代わりに教頭先生が謝ってくれたので大丈夫です。

と返事を書きました。

 B君のお父さん、お母さんからはその日、連絡がありませんでした。

 担任は心配していましたが、3日ほど経って、A君と同様のお返事が書かれた連絡帳をB君が持って来ました。

 二つのお家とも、真剣に子どもを育ててくれていると担任は安心しました。

 ただ、このわずか3日間の差は、子どもの成長に与える影響がとても大きいということを、機会を見つけて、お父さん、お母さんに話していきたいと思います。

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