この地図があったから

 「家庭調書」のようなものを、新年度の初めに学校に提出しますか。

家族構成、学校にお願いしたいことなどを書いて担任の先生に出す書類です。

学校によっては、ないかもしれません。

 私の勤めていた学校はA4裏表1枚に、家の情報を書いたものを出してもらっています。

新年度始まってすぐの家庭訪問はその「家庭調書」を携えてお宅に伺います。

お父さん、お母さんから見たお子さんの様子、特徴などが書かれていて、それを見ながらお話するというわけです。

 この「家庭調書」の裏側は、自宅から学校への通学路の地図を描くようになっていました。

そこに、それぞれのお家で、いろいろ工夫して自宅から学校までの地図を描いてくれます。

この地図を頼りに家庭訪問にうかがうというわけです。

 本物の地図のようにていねいに描いてくれてあるもの。

シンプルだけど、私が迷わずに家まで行ける地図。

近所の子どもの家をいくつも描いてくれてあるもの。

形はいろいろですが、それを見るこちらの立場になって描いてくれてある地図がたくさんあります。

 とてもわかりやすい地図や、気持ちのこもった地図を見ると、このお父さんとお母さんは素敵な人だなあ、こういう人に育てられたのだから、この子は悪いはずがない、などと思ってしまいます。

 「家庭調書」を見るのは、四月、「第一印象の時期」です。

1年間、子どもたちと付き合って、いろいろな面を見、いろいろな指導をし、子どもたちも変わっていきます。

それでも第一印象というのは、重要なものです。

四月の提出物は、時間がかかっても、丁寧に書いて損はありません。


 『速効よい子』へ戻る   ホームページ『季節の小箱』へ戻る