不思議だなあ
3年生の理科で、ホウセンカとオクラの種まきをしました。
植物を育てる学習は、生活科でもやっています。
3年生は、理科です。
生活科と理科の違いはいろいろありますが、理科でいちばん大事にしたいのは、「不思議だなあ」という疑問を持つことです。
小さな種が、やがて芽を出し、花や実をつけます。
それをすなおに喜べる気持ちを持ってほしい生活科。
それにびっくりして、なぜそうなるのか知りたいと考えてほしい理科。
2年生と3年生、たった1年の違いしかないのに、こんなふうに求められるものは変わります。
では、どうすれば、「不思議だなあ」という疑問を持つ子になるでしょうか。
多分、それは、わりと簡単で、まわりの大人が、そういう言葉を口癖のように使っていればいいのです。
世の中には、不思議なことがたくさんあります。自然現象のみならず、社会現象では、どんな大人も、毎日不思議だと思っていることがたくさんあるはずです。
大人になると、「不思議」を感じる力がなくなるという人がいますが、私は違うと思います。
大人になっても、子供の時と同じように、不思議なことにたくさん出会います。
ただ、残念なことに、多くの人は、不思議なことに出会った時、「不思議だなあ」と思わずに、なんだか腹が立って怒ってしまうのです。
自分の知っていることと違ったり、自分が考えつかなかったことなので、腹が立つのでしょう。
腹の立つのは一概に悪いこととは言えません。
でも、腹が立つ前に一度、「不思議だなあ」と声に出してみてください。それを繰り返し子どもが聞いていれば、子どもも「不思議だなあ」が口癖になります。
口癖は、脳を支配します。新しいことに出会った時、不思議だなあと自然に口に出る子は、それだけで、科学者です。