集中力を発揮するために
陸上大会の練習は、速く走るための要素が沢山入っている良い基礎練習、スキップから始めます。
練習をするごとに、スキップが上手になり、走力にも影響している子がいます。
その子を見ていると、自分が上手にできない所についてよく考え(「準備」)、1回ずつ、その練習に集中して「丁寧」に取り組んでいるのがわかります。
ここで、重要なワードになるのが、「集中」です。
「集中してやりなさい」という指示は、練習(勉強)以外のことを考えないで練習(勉強)しなさいという意味で、よく使われるかと思います。
しかし、ここでは、みんな真面目に練習に取り組んでいるので、「集中」は、違うことを指します。
例えば、スキップ練習には、
・1歩1歩を高く跳ぶ
・腕の振り方を正しく美しくする
・上半身をリラックスさせる
・足の裏の使い方に気を付ける
など、多くの注意点があります。
人間は、一瞬に一つの事しか考えられらないので、スキップをする一瞬に、これらのことを全て考えようとすると「虻蜂取らず」になります。
ですから、ここでは、自分に必要なポイント1つだけを考えて練習しなさい、が、集中しなさい、の意味になります。
集中力を発揮するというのは、他の事を捨ててでも、それ1つのことを考えなさいということです。
子どもに知ってほしいことは、沢山あります。
その大事なことを全て教えることは、もちろん大事なことです。
しかし、それを聞いた子どもは、すべてを一瞬のうちに大事にしようとして、逆に集中力を失う場合も起こります。
「どれも大事なことだけど、その一番大事なこと以外は、今は忘れていいんだよ」と言ってやることも、子育ての大事な言葉の一つかもしれません。