間違いを栄養にする

 国語のテストをしていて、気づいたことがあります。

 答えを4つの中から1つ選ぶ問題なのですが、選べない子がいました。

 実は、その問題は、4つの選択肢のうち絶対にまちがいであるものが2つあったのですが、あとの二つは、どちらを選んでも間違いではない、という問題でした。

 数字で答える算数とは違い、他の教科の場合は、「正解がいくつもある」という場合も少なくありません。

 ならば、答えるのは簡単だろうと思うのですが、実は、そうもいかなくて、絶対にこの一つが正解だと確信できないと答えられない子、というのが存在します。

 なんだか、昔よりも、そういう子が増えてきたような気がします。

 クラスで話し合いの授業をしている時も同様です。

間違いを恐れず、どんどん発言する子もいますが、間違いではないと完璧に確信するまで挙手しない子は、学年を上がるにつれて増えていくようです。

 学校は間違いの直し方を学ぶところです。

18歳までは、間違いをした後きちんと直せば、間違いをすればするほど、力を蓄えていくことができます。

間違いを恐れない子は、間違いをしないように、ひたすら慎重にことを進める子よりも、能力は伸びていきます。

ですから、小学校の多くの教室には、「教室は間違えるところ」とか「間違えるほど力が伸びる」とか、その類のことが掲示されていると思います。

 それでも、間違えるのが嫌な子は、増えています。

間違えることは恥ずかしいことではない、間違えることはだめなことではないと、いくら言葉で説明しても、10歳以下の子には通じません。

 でも、逆に、言葉では通じないからこそ、言葉ではないことで納得すれば、理論的に納得する14歳以上の子よりも、10歳以下の子は、「間違えること」を楽に身につけます。

 そのいちばん簡単な方法は、子どもが間違えた時、周りの大人が、「気持ちの良い言葉」を発してやればいいのです。

 「すごい」「えらい」「さすが」…、どの言葉を使うのがベストかは、その子によって違います。

お父さん、お母さんなら、自分のお子さんへのベストの言葉は、もうわかっていると思います。

大げさに褒める必要はありません。

お父さん、お母さんから自然に出てくる「よい」一言で、お子さんの間違いに応えてください。

 それが積み重なって、お子さんは、自信を持って表現できる子になり、間違いを恐れず、それを栄養にできる子になります。

読者の方からのお便り*********

今年、子どもにやらせたいことが「失敗」です。

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 失敗させることは成功させないことではありません。

また、成功させることと失敗させないことも違います。

お父さん、お母さんの人生を振り返り、その成功と失敗を振り返って、お子さんには適時な成功と失敗を経験させてやってください。


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