末は博士
お子さんを博士にしましょう。
ポケモンが流行った時、子どもたちはポケモンの名前を信じられないようなスピードと量で覚えていきました。
それ以前も、それ以後も、いろいろなものが流行るたびに、子どもたちがものを覚える天才であることを実感しました。
おとうさんやお母さんの頃は何が流行って何を覚えましたか。
小学校4年生までは、自分が気に入りさえすれば、何の理屈も脈絡もないものを、いとも簡単に暗記します。
この時期までは、時間のある限りものを覚えさせてしまうのがとてもよいことだと思います。
では、何を覚えさせるか。まず、ポケモンのように流行のもの。
これは楽しいし友達も増えるのですが、これに力を入れさせても博士にはなれません。
多くの子どもが知っていることなので、飛びぬけた天才には見えないからです。
それなら、上の学年で勉強すること。算数の公式…、これもだめです。
先を走っておいしい思いができるのは、走り続けている間だけ。止まればすぐに追いつかれます。
いずれみんなが普通に知ることを、少しくらい先に知っていても、意味はありません。
では、何博士にしましょう。
自然のものの名前をたくさん知っているというのは、素敵なことです。
・花の名前 ・木の名前 ・鳥の名前 ・魚の名前
魚の名前は、食材の一つとして覚えてもいいですね。
食材だったら、野菜の名前というのもあります。
空や風にも名前がありますね。季節のいろいろなできごとに、日本人は素敵な名前をつけてきましたから、それを覚えてもいいでしょう。
お子さんを博士にしてくれる師匠はどこにいるでしょう。
花の好きなお母さんと話を毎日していれば、子どもは花の博士になります。
つり好きのお父さんとの話が毎日はずめば、子どもは魚博士になれます。
親戚、近所のおじいさん、おばあさんは知識の宝庫です。
お父さん、お母さんがそういう人たちと仲がよければ、お子さんはそういう方々とたくさん話をし、知らず知らずのうちに博士になっているでしょう。
親が多くの人となかよく話す。
これも必要な子育てです。
親が多く人とおしゃべりすることで、親だけでは獲得できない世界が子どもの前に広がるのです。
春休みなど長い休みには、お子さんと師匠を会わせてください。
日頃あまり行っていないおじいちゃん、おばあちゃんの家に、1週間くらい預けてみませんか。