教えた時に頭がよくなる理由

 勉強は、ただ人の話を聞いている時よりも、自分から行動した時の方が力がつきます。

今時のかっこいい言葉で言うと、インプットした時よりもアウトプットした時にこそ知識は定着する、ということです。

 算数で問題を解く時間は、できる速さに個人差があります。

そこで、早くできた子は、遅い子が助けを求めている場合は、教えに行って良いことにしています。

 教える立場の子が「教えるのは損をする」とか、教わる子が「考えなくても教わればいい」などと勘違いする場合があるのですが、子どもたちに、教わる子よりも教えた子の方が、より頭がよくなる理由を話すと、素直にわかってくれます。

 その理由は4つあります。

 1 自分が一度したことを教える時に繰り返すことになるので、教えるだけで復習していることになる。

 「自然に復習できるんだよ」と言えば、5年生にもわかりやすいと思います。

 2 人に話す時には、必ず、脳は自分の持っている知識を整理するので、頭の中が、整理された本棚のようになって、知識が使いやすくなる。

 図書館でよく本を借りる子や、自分が利用する家の書棚や自分の机周り等がよく整理されている子には、イメージしやすい理由です。

 3 最初の説明ではわからないという友達のために違う方法を説明しなければならないので、いろいろな方法で答えを出す能力が身につく。

 日頃、算数の授業で、「答えは一つしかないが、そこへ行くための道はたくさんある。

それをたくさん見つけて、その中から最高の道を選ぶのが、算数の勉強で大事なこと」という意識で学ばせていれば、この重要性は、子どもが理解します。

 4 ちょっと優越感が持てて、楽しい。

 小学生は、素直にこの感情を持って、友達に教えることができます。

 少し前まで、私は、3の「いろいろな方法を考え出す力が身につく」が最も重要だと子どもたちに教えていました。

 しかし、最近、4の「教える時って、うれしい」ということの方が、人の力を伸ばすのに有効なのではないかと思うようになりました。

 いずれにしても、子どもたちは、誰かに教えている時が、最も学んでいる時であり、最も能力が伸びている時だと思います。

 お子さんが家で、「今日の授業はね、こうだったんだよ」と話し始めたら、面倒でも話を聞いてやってください。

嬉しそうに話していたら、お子さんの力は、その瞬間、ぐんと伸びています。


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