発表できる子になる
参観日の夜、いちばん褒められるのは、授業中に発表した子でしょうか。
40人の会議で発言するというのは、なかなか大変なことです。
しかし、職場の会議、地域の会合など、この規模の話し合いというのは、案外、参加する機会の多いものです。
子ども時代に、発言する習慣をつけておいて、損はありません。
とはいえ、自分は発言が苦手だと思っている子にとっては、授業中、手を挙げて発表するというのは、なかなか大変なことです。
今まで、ほとんど発言したことのない子が、その日から急に発言できる子になれる魔法はありません。
「発表できる子」になりたいとお子さんが言ったら、そのための準備を教えましよう。
まず、次の日の授業の予想をして、前日の夜に勉強します。
高学年になれば、毎日、授業をまじめに受けて、私のクラスで書いているような予定帳をしっかり書いていれば、翌日の授業のことは、簡単にわかります。
しっかり勉強して授業に臨むと、発言のチャンスがやってきます。先生の発問に対して、真っ先に手を挙げる勇気が持てたら、とにかく手を挙げて、クラスで最初に発言するのがいちばん楽です。
前の発言との関連を心配することがないからです。
でも、そのチャンスは、授業に1回しかないことが多いでしょう。
その他は、友達の発言につなげて発言しなければなりません。
誰かが発言したら、上手にそれにつなげる。第二の関門です。
でも、これも、簡単に考えましょう。
まず、友達の発言に対して、自分が言おうとしていることは、賛成なのか、反対なのかを考えます。
賛成だったら、その理由が同じなのか、それとも少し違うのかを考えます。
同じなら「私も同じ理由で賛成です」と、前の友達と同じことを繰り返し言うことができます。
理由が違うなら「賛成です。でも、私は、こういう理由です。」と言うことができます。
反対なら、「私の意見は反対です」と言えます。
反対か賛成か、わからなければ、「自分の考えが賛成なのか、反対なのかかわらないのですが」と切り出せば、自分の考えを言えます。
こつがわかったら、家で練習してみましょう。
お父さん、お母さんも、小学生の授業を受けている気分で発表ごっこをすると、けっこう楽しいかもしれません。