少人数グループで活躍する
5年生の社会科、6年生の理科で、同じ形式の授業を行いました。
4、5人のグループでアイデアを出し合い、そのアイデアをクラス全体で練り合うという形式です。
5年生の社会科では、「5年1組のインターネット法を作ろう」というテーマです。
インターネットの使い方の法律をクラスで作ろうという授業です。
まず、班で法案を考えます。重要な順に、番号を付けます。
その後、クラス全体で、ネット使用の決まりを作っていきます。
自分たちの班が提案したものが全体で取り上げられたら1点、取り上げられた案の重要性(番号)が、自分の班と全体の決まりで一致したら更に1点、得ることができるというルールです。
どの班も、きちんとした案を提案することができました。
また、いつもは集中力を欠きがちな子たちも、班の話し合いから全体の話し合いまで、授業に集中して参加することができました。
6年生の理科では、「電気についての知識を競う」という授業をしました。
各班で、電気について知っていることを書き出します。
疑問に思っていることでもOKです。
次に、全体で、その知識や疑問を発表し合います。
もし、その知識や疑問が、その班独自のものなら、3点獲得です。
もし、他の班も同じものを提出したら、提出したどの班も、1点獲得です。
もし、疑問について他の班が答えたら、答えた班が2点、疑問を出した班は1点だけ獲得です。
こちらの授業も、みんなが集中して取り組んでくれて、教科書を遥かに越えた知識を獲得することができました。
ここで重要なのは、4、5人の少人数での話し合いの時に自分の意見を沢山言えるかどうか、です。
授業というと、クラス全体、40人の話し合いがイメージされると思いますが、実際には、一人の活動や少人数での活動の方が多いと思います。
大人になれば、なおさら、数十人の会議で発言する場面は少なくなります。
しかし、少人数で話し合ったり、プロジェクトを進めたりする場面は沢山あります。
ですから、「うちの子は、授業で発表しているのかしら」という心配をするよりも、グループで話し合う時に自分の意見を言えているのかを心配する方が、子どもの力を伸ばします。
少人数の話し合いの経験を積むのに最適なのは、家族のおしゃべりです。
兄弟が多い、毎日3世代で食事をする、という場合は、自然に、少人数での自分の意見の言い方が身につくことも多いと思います。
お子さんが一人の3人家族の場合は、お父さん、お母さんが少しだけ意識して、3人で食事をしている時に「議論」をすると、お子さんの力も違ってきます。
議論といっても、テーマは、「風呂掃除の洗剤は、これまでのものを変えた方がいいか」というような簡単なものでかまいません。
話し合うことで何かが決まっていきそうな話題がベストですが、そうでなくても効果はあります。
お父さんとお母さんが議論しているところに、お子さんが入ってこられるような話題にしてやると、子どもは、意見を言うタイミングなどのこつをつかんで行きます。
小学生にとって、家族でのおしゃべりは、最高の勉強法の一つです。