難しい言葉を知っていると
邪馬台国、吉野ケ里遺跡、前方後円墳、渡来人、遣隋使、租庸調、雑徭、
どれも大人にとっては常識的な言葉ですが、子どもにとっては、まったく聞いたことがない言葉である、という子がほとんどです。
そういう言葉が、6年生の教科書には、いきなり登場します。
また、子供用の資料集には、貧窮問答歌、螺鈿紫檀五絃琵琶、富本銭など、大人でも日頃口にしない単語が、たくさん出てきます。
さらに、地名などは、当然のように増えていきます。
こういう言葉は、学校のどこで、いつ覚えるのかといえば、どこにも、ゆっくりと覚える時間はありません。
小学生の社会科の学習の段階では、覚えることそのものに、それほどの価値はないのですが、知っていて損をすることはありません。
というより、みんなが覚える必要のない言葉だからこそ、知っている子は活躍できるのです。
14歳までの人の脳の「箱」は、無尽蔵です。
相手が子どもだから、「やさしい」言葉しか使えない、と思わないで、どんどん難しい言葉を浴びせてください。
詳しい意味などはわからなくてもいいです。
耳にする、口にすることが大事です。
大人同士の会話をたくさん聞かせましょう。
いちいち、意味を子どもに教える必要はありません。
お子さんが面白がって、その言葉を口にしたら、褒めてやってください。
お子さんが、首をかしげたり、知りたそうな目をしていたら、その時、初めて、意味を教えてやってください。
家族旅行に行ったら、行った先の地名を全部教えてやりましょう。
家族旅行は「非日常」ですから、普段より小さな刺激で脳に収まります。
たくさん大人の言葉を覚えると、少々生意気になったりすることもありますが、それも成長の一部です。
とにかく、14歳までに、日本語を詰め込んでください。「言葉」に限っては、詰め込み学習が有効です。