作文の「見た目」を変える
算数の計算は、ドリル練習をたくさんするとできるようになります。
漢字の書き取りも、一所懸命毎日続けると、漢字テストで満点が取れるようになります。
リコーダーなどの楽器も、練習すれば上手になります。
これらの学習は、親もやらせようという気持ちになるし、子どももがんばろうと言う気になります。
でも、学校で勉強することの中には、これは才能の違いだろうと、知らぬ間に親があきらめていることも少なくないような気がします。
例えば、作文はどうでしょう。
夏休みに読書感想文の宿題が出たりした時には、親も何とか書かせようとがんばることがあります。
でも、これを日常的に、計算や書き取りのようにやらせようとするお父さん、お母さんはどれくらいいるでしょうか。
もちろん、人を感動させる文を書けるようになるには、総合的に力を伸ばさなくてはいけません。
しかし、ちょっとしたこつを覚えると、文は、「見た目」を変えることができます。
「見た目」が変わると、それをほめてくれる人が現れます。
ほめてもらうと、うれしくなったり、自分ができるようになったと思い込んだりします。
そうすると、子どもは自然に自分の力を伸ばしたがります。作文の「見た目」を少し変えてみましょう。
まず、書き出しです。
放っておくと、多くのこが「僕は〜」「私は〜」と書き始めます。
書き始めのこれをやめさせるだけで、作文の印象はずいぶん変わってきます。
次は、文末を見て下さい。
「〜しました。」ばかりで終わっていませんか。
「〜しました。」ばかりが続く作文の中、ところどころに「〜します。」「〜と思います。」のような現在形を差し込むだけで、作文は見た目がよくなります。
まったく同じ文の終わり方を続けて2度書かないことに気をつけさせれば、さらに見た目はよくなります。
お子さんが作文の宿題に頭を抱えている時に、少しだけアドバイスをしてあげてください。